直子の部屋

笑ったり泣いたり踊ったり暴れたり推し事したり。

やるせない話題

ある記事を読んでやるせない気持ちになったので、ちょっとだけ濁してつぶやいたら
ネガつぶやきに必ずと言ってもいいリプをいただいた。

リプは当然の反応とも思えたけれど、大前提にあったのは外野がつべこべ言うことじゃないけど悲しい、という自分の気持ちをつぶやきたかったのね。

ネットで見たわずかな情報で思ったのは師弟関係だから許される暴力はない。
昭和以前に育ったから今でも許される慣習はない、ということ。
と同時に、弟子から訴えられてしまう師匠のダメージ計り知れない。

愛憎なのか、甘えだったのか知らないけれど、周りが介入したくない程の事態になっているのがいかにも個人事業主の集まり感もあるし、上下関係が厳しい世界の怖いところだなと思う。
師匠と呼ばれる人間のやることは楽屋で酷いと思ってももう誰も止められないのでは、大人の世界として成立しなくなってしまいそうだ。
何より楽屋話が訴訟になって客側が知るに至れば笑えない寄席には一層嫌だねと足が遠のく可能性だってある。

徒弟制度は元からそういう制度で、理不尽なことにも踏ん張って自分を磨く世界だと思っていた。厳しさはあると。技術や芸の世界の人達なら尚更、秀でた所がある代わりに、逆の側面がある人もいるだろう。人気商売、受け継ぐ名前とプレッシャーはいくつもある。弟子を育てる余裕がないと思っても、志願が来る。断りきれない情があったり、思う様にならない人間がついて回ることに疲弊することもあるだろう。私なら請われても始終ついてまわられるのは無理。


それでもその世界は志願した人を育てるのは師匠で、師匠と呼ばれる人の人間力にかかっている。今回の話題で師匠は求められてばっかりだなぁと思う。普段の高座だってお客さんを喜ばせることを求められるのにね。

選んだ師匠が酷かった。そんな時に所属している協会に相談できるといいよね。
でも普通の会社でも上司にされたこと訴えてもどうにかしてくれると思える組織は多くないと思う。だって、結局、追求できるのは録音した発言とか周囲が証言してくれる目撃談とかでしょ?心の中までは絶対に見えない。
ちょっと前のスポーツの世界でもあったように、厳しく育てる方法がそれしか知らない方法だった、育った環境では当たり前だったと言われたら、もう師弟の問題でもなく業界の問題でもなく、訴訟でも解決できないところに行くと思う。

以前にも別のやるせない話題を落語の業界で見かけたけど、好きな世界だから見たくなくて記事を読みもしない、ということが多かった。
今回は自分も別のやるせなさがあるから引き寄せられてしまったのだろうけど、
白黒でどっちが悪くて悪い方を叩いてどうにかする今時方式ではなく、進んだらと願う。

どうにか冷静に本当にお互いの想いをできるだけチャットとかじゃなく話し合いなり手紙なり気持ちを伝えられる形で。そして本気で。無理かな。無理だからその方法だったのかな。

記事の中で亭主関白で…という言葉が出ていた。
本当に強い人は恫喝してどうにかしようとしない。

周りの人が知らないのかもしれない。
弱さがそうさせるものだと。師匠だからって完全な人間なんていない。

本当に起こっている事実が表に出たことは悪いことだとは思わないけれど
こういう形で情報が出る前に何か出来なかったのかなと悔しい。

今回のようなことになった時、一時的に距離を置く方法が制度的にあるだけでも
違うのかな。不安が少なくなる方法があればいいけど、執着しないですむ方法を取れるのが良いように思う。

弟子をとるのが恩返しになるという言葉を聞いた記憶があるけれど、
自分が乱れるなら、師匠方も無理に取る必要はないのではないだろうか。