直子の探求時間

気になること、落語のまわりなど

兼好師匠 2026年9月スケジュール(一覧)

Threads発信はじめます

近所のカフェ落語会で知り合った30代ぐらいの方が、最近になってアニメ『あかね噺』にハマったのだそう。アニメが面白かったので漫画も読みたいと聞いて改めて「あかね噺」ヒットの威力を実感しました。

その話で「あかね噺落語会」は客席の年齢層が若くてとても盛り上がったと聞いたのを思い出しました。
落語ファンは自分の年齢に関係なく若手をたくさん聞いて応援する方も多いですが、全体の年齢層はまだまだ若い世代が多いとまでは言い難い。

年齢を重ねるとわかる落語の面白さや人の機微もありますが、それは出会うきっかけ次第。
最近は『あかね噺』や映画『国宝』のヒットで年齢に関わらず伝統芸能や日本的なものに興味を持つ方は増えている気もします。

「あかね噺」の話を放映していないこの時期に聞いたので、手間を考えるとどうなのかとやや躊躇していたThreadsでの情報発信を試すタイミングかもしれないと思いました。

利用している年齢層や他のSNSとの違いなどリサーチして9月から始めることに。
基本的な情報は変わりませんが、違う効果を狙って、ただし、これまで通りできる範囲とペースを確認しながら進めたいと思っています。

ポストは9月に入ってからぼちぼちはじめます。こちらもどうぞご贔屓に。

Threads

直子@兼好師匠ファン (@kenko440nofan705) • Threads, Say more

 

9月も兼好師匠のスケジュール一覧作りました。
よろしければご活用ください。

兼好師匠の9月スケジュール

2026年8月31日現在

公演日   公演名 会場
9月1日 (火) ★予約開始★
10/16 噺し問屋 本所支店 その5
本所松坂亭劇場
9月2日 (水) 14:00 噺し問屋 本所支店 本所松坂亭劇場
9月3日 (木) 18:00 両国寄席 ~六代目圓生十八番集~ お江戸両国亭
9月4日 (金) (仮)【宮城】仙台・白石  
9月5日 (土) ★予約開始★
9/18 第18回 モダン館円楽一門会
深川東京モダン館
9月5日 (土) 14:00 【宮城・白石市】 第13回碧水園落語鑑賞会
~ほろ酔い寄席~ 三遊亭兼好独演会
白石市古典芸能伝承の館
碧水園能楽堂
9月6日 (日) 7:00◆CS放送◆ CS TBSチャンネル2 落語研究会 【CS放送】TBSチャンネル2
9月6日 (日) 14:00【千葉・浦安市】三遊亭兼好 独演会 J:COM浦安音楽ホール
9月7日 (月) 19:00 第四十五回渋谷道玄坂寄席
三遊亭兼好・三遊亭萬橘二人会
SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
9月8日 (火) 16:50 しのばず寄席 夜の部 お江戸上野広小路亭
9月9日 (水) 19:00
瀧川鯉昇 三遊亭兼好 ふたり会 セプテンバー編
深川江戸資料館 小劇場
9月10日 (木) 13:00 【横浜】
県民共済シネマホール寄席 「笑いはけんこうから」
県民共済 シネマホール
9月12日 (土) 【配信】9/12 13:00~ 9/26
けんこう一番!第38回三遊亭兼好独演会
【配信】
ぴあ(PIA LIVE STREAM)、
イープラス(Streaming+)、
産経らくご
9月12日 (土) 13:00 けんこう一番!秋スペシャル
第38回三遊亭兼好独演会
よみうり大手町ホール
9月13日 (日) 14:00【横浜】三遊亭兼好 横浜ひとり会 横浜にぎわい座
9月15日 (火) 18:30 第699回TBS落語研究会 よみうり大手町ホール
9月16日 (水) 19:00 渋谷で毎月落語会
令和特選寄席
伝承ホール
9月17日 (木) 18:30【仙台】あおば寄席その148
落語教育委員会
仙台市民会館
9月18日 (金) ★発売日★
1/25 けんこう一番!第39回三遊亭兼好独演会
文京シビックホール(小ホール)
9月18日 (金) 14:00 第18回 モダン館円楽一門会 深川東京モダン館
9月19日 (土) ★発売日★
12/19 大名古屋らくご祭2026 ※夜公演
岡谷鋼機名古屋公会堂
9月19日 (土) 13:00 【有楽町】落語教育委員会 よみうりホール
9月20日 (日) 【大阪】第七回 大阪落語祭
中秋大吉寄席 2日目②
国立文楽劇場
9月21日 (月) 14:00【大阪・寝屋川】兼好×由瓶 ふたり会 アルカスホール
(寝屋川市立地域交流センター)
9月22日 (火) 13:00 9月特別企画公演
「五代目圓楽一門会~新たな船出~」
新体制発足記念の会(9/21~9/22・二日目)
伝承ホール
9月23日 (水) 13:00【横浜】よこはま落語会
柳家喬太郎・桃月庵白酒・三遊亭兼好 三人会
神奈川県立音楽堂
9月25日 (金) 19:00 三遊亭兼好 独演会
~ 兼好ランドへようこそⅢ ~
博品館劇場
9月26日 (土) 15:00 はな家寄席(第50回)
特別公演 三遊亭兼好・金原亭小馬生二人会
はな家
9月26日 (土) 14:00【横浜】よこはま落語会
三遊亭兼好独演会
吉野町市民プラザ
9月27日 (日) (仮)16:00【福島市】旧佐久間邸落語会 旧佐久間邸
9月28日 (月) 【東京かわら版】連載「お二階へご案内~」 (東京かわら版10月号)
9月28日 (月) 14:00 兼好平日昼の独演会 なかのZERO
9月29日 (火) 19:00 人形町噺し問屋 三遊亭兼好独演会 日本橋社会教育会館
9月30日 (水) 18:30【群馬・前橋市】新前橋ロータリー寄席 前橋市東公民館

 

一覧スケジュールに加えて三遊亭兼好師匠ファンサイトにも掲載しているGoogleカレンダーも掲載します。こちらは9月以降の公演予定、詳細情報もチェックできます。

いずれの公演情報もあくまでも個人で調べた内容です。最新の公演情報・販売状況などは主催者などの各公式情報も併せて確認されることをおすすめいたします。

9月公演ギャラリー

2026年9月~10月中旬までの公演チラシをチェック!
公演により既に予約や販売を終了している可能性もありますので、詳細は主催へお問い合わせください。
(問合せ先の情報は上のカレンダーからも参照可能です)



9月


10月

後記
油断ならないブログ準備

毎月スケジュール一覧の記事を作るようになって手順にも慣れてきました。
一覧表も問題なくできて、チラシ画像も大体出そろった。あとはブログ記事を整えるだけ。いつも通りにいけば8月末ギリギリにならずに投稿できそう、と思ったら大きな落とし穴が。

先月までと同じ手順で進めているのに一覧表が表示されない!なにが違うのか比べたり、他の方法を探ったり、AIに相談したり。まさかブログの仕様が変わったのだろうか。一からやり直しは嫌だけれど月末には仕上げたい。そんなモヤモヤ時間がありました。

結局自分の目でHTMLを確認して謎の自動変更を修正してクリア。なにかの仕様が変わったらしいのですが、複雑な調整はしたくないので今回は終了。便利なものは便利の仕組みが更新されていくので油断できませんね。

圓朝物三昧の8月

8月は圓朝物をいくつも聴きました。

両国寄席に通って三遊亭である圓楽一門の落語家さんの高座で「真景累ヶ淵」「怪談乳房榎」「緑林門松竹」「怪談牡丹灯籠」と聴けたのは我ながらビックリです。こうやって書いて並べると壮観なラインナップ。別の日には桃月庵白浪さんの「塩原多助一代記」も聴けました。

全生庵にも出向き圓朝師匠のお墓に手を合わせ、幽霊画も見ました。
珍しく夏らしく過ごしたからか、怪談も楽しめた気がします。
今年は寄席や歌舞伎でも牡丹灯籠がかかっているのも目に入りました。

圓朝師匠に関することは度々調べていましたが、今年ほどまとめて圓朝物を聴いたのは10年前の圓朝祭以来ぐらい。当時は2日公演で聴きましたが、今年は「何度も足を運んで聴いた」ので以前と楽しみ方が違った気がします。

あまり生で聴く機会がなかった「塩原多助一代記」も出世の話ながら惨い場面はあるし、複雑な人物相関図が圓朝物ならではでした。朝橘師匠の「怪談牡丹灯籠 おみね殺し」は両国寄席とは思えないご趣向で怪談物を堪能できました。兼好師匠が演られていた「緑林門松竹」も悪い人達がたくさん出てくるので、他の落語ではあまり見れない師匠の悪い顔が印象的。
圓朝物だと身構えず楽しめばいいんだなと思いました。

8月は圓朝物、怪談が恒例は以前からですが、今年ようやくその楽しさを実感できました。それはベテラン師匠方のものだけでなく、好きな兼好師匠や圓楽一門の師匠方、若手の落語家さんの高座で楽しめたからですね。

白浪さんは秋にこちらも圓朝物の「業平文治」をやるそうで気になりますし、兼好師匠の「緑林門松竹」も去年と今年で違う場を両国寄席で掛けられたようなので来年が今から気になります。

8月の圓朝特集に続いて9月の両国寄席は圓生十八番集。ネタだしを見てみると聴いたことがない落語がいくつもありました。定席の寄席も良いですが、聴いたことがない圓生師匠の得意ネタを三遊亭があつまる圓楽一門で楽しむのは違う趣向でまたよいと思います。9月は兼好師匠の独演会も盛りだくさん。ぜひ悩んで悩んでいずれかの寄席や落語会にお出かけください。






 

 

 

 

 

 

 






























 

兼好師匠 2026年8月スケジュール(一覧)

AIは見てきたように嘘をつく

有名な川柳に「講釈師 見てきたような嘘をつき」というのがあります。
最近ネットで検索すると聞いてもいないのにAIの回答が先に表示されるし、こちらから聞いた質問にもさも本当のような言い回しで大嘘回答をされることも。その回答に振り回されるたびに「AIって講釈師みたいだな」と思います。丁寧な言葉で寄り添うあたりは講釈師より詐欺師に近いと思うことも。

得意ジャンルではAIにとても助けられますが、落語をはじめとした演芸会情報はまだまだ望むようには出てきません。
落語会や演芸はネットに載せきれない程様々な場で開催されているといえるのかもしれません。

近頃は、AIだけでなく検索エンジンやSNSの検索結果でも不便を感じることが増えました。

検索結果に探している情報以外の「関連情報」が混ざって表示されたり、並び替えができなくなったり。AIの回答も具体的に指示しないと説明がとても長く感じます。
世の中の人がしたいことから外れたことをしようとしているんでしょうね。

そういえば、最近AIを駆使した演芸情報ポータルサイトを見つけました。のぞいてみると演芸会の情報だけでなく基礎知識やマナーまで凄い情報量。

ネット上で市区町村の広報まで調べたり、東京かわら版を読み漁ったり、寄席や落語会で手に入れたチラシを使ってする半分アナログの「ちまちま情報収集」が好きで、推しの兼好師匠に絞って情報を集める私には真似できません。AIでまとめる力がないからということもありますが、楽しい作業でAIに譲りたくないですね。

新しい情報網は幅広い守備範囲。私はニッチ。完全に住み分けられているので、今後はお世話になりつつ自分の道を進むことは変わらなそうです。

もし私よりも上をいく兼好師匠の情報が集まっている公式サイトができたとしても、なんだかんだ続ける気がします。AIには私に合った形で右腕になってもらうことはありえますが、自分の手を動かすことはやめたくないですね。

8月も兼好師匠のスケジュール一覧作りました。  
よろしければご活用ください。

兼好師匠の8月スケジュール

2026年7月30日現在

公演日   公演名 会場
~ 8/11   【配信】7/28 19:00~ 8/11
けんこう一番!第37回三遊亭兼好独演会
【配信】
ぴあ(PIA LIVE STREAM)、
イープラス(Streaming+)、
産経らくご
2026/8/1 (土) 7:00◆CS放送◆
CS TBSチャンネル1 落語研究会
【CS放送】TBSチャンネル1
2026/8/1 (土) ★予約開始★
9/29 兼好主催兼好独演会 人形町噺し問屋
日本橋社会教育会館
2026/8/1 (土) 15:30【横浜】
すーふぁむ落語会 三遊亭兼好独演会
横浜平和プラザホテル
2026/8/3 (月) ★発売日★11/25 札幌・
第261回道新寄席 落語教育委員会 札幌公演
共済ホール
2026/8/3 (月) ★発売日★11/26 北海道・砂川市
第262回道新寄席 落語教育委員会 砂川公演
砂川市地域交流センターゆう
2026/8/4 (火) 16:50 しのばず寄席 夜の部 お江戸上野広小路亭
2026/8/5 (水) 14:00 噺し問屋 本所支店 本所松坂亭劇場
2026/8/6 (木) 18:00 しのばず寄席特別興行
兼好・京子二人会
お江戸上野広小路亭
2026/8/9 (日) 5:30 ◆関西地上波放送◆・【配信】
らくごのお時間
【関西地域テレビ放送】
【TVer配信】
2026/8/10 (月) 18:00 両国寄席 ~夏の圓朝噺特集~ お江戸両国亭
2026/8/12 (水) 14:00 兼好平日昼の独演会 なかのZERO
2026/8/13 (木) 14:00【横浜】東京四派精鋭そろい踏みの会 横浜にぎわい座
2026/8/14 (金) 13:30 亀戸梅屋敷寄席 亀戸梅屋敷
2026/8/18 (火) 5:00◆BS放送◆
BS 落語研究会 ※再放送
【BS放送】BS-TBS
2026/8/18 (火) ★発売日★
9/22「五代目圓楽一門会~新たな船出~」
新体制発足記念の会(9/21~9/22・二日目)
渋谷区文化総合センター大和田・
伝承ホール
2026/8/18 (火) 13:00【横浜】落語教育委員会 昼の部 横浜にぎわい座
2026/8/18 (火) 18:30【横浜】落語教育委員会 夜の部 横浜にぎわい座
2026/8/19 (水) 19:00 人形町噺し問屋 三遊亭兼好独演会 日本橋社会教育会館
2026/8/20 (木) 18:30 祝傘寿 三遊亭好楽 大塚凱旋落語会
第124回 南大塚ホール落語会
南大塚ホール
2026/8/20 (木) 13:00 新体制発足記念落語会
五代目圓楽 一門会(1日目・昼の部)
有楽町朝日ホール
2026/8/21 (金) ★申込開始★
10/2 宮城 塩竈市・錦秋ゑびや寄席
@旧亀井邸 三遊亭兼好独演会
旧亀井邸
2026/8/21 (金) ★発売日★
11/15 新潟・柏崎市 アルフォーレ特選寄席
落語四派 とっておき落語会
柏崎市文化会館 アルフォーレ
2026/8/22 (土) 19:00 特撰落語会 三遊亭兼好独演会 ムーブ町屋
2026/8/23 (日) 13:15【横浜】よこはま落語会
露の新治・柳家喬太郎・三遊亭兼好 三人会
神奈川県立音楽堂
2026/8/25 (火) 19:00【神戸】落語教育委員会 神戸新開地・喜楽館
2026/8/26 (水) ★発売日★10/25 三鷹・三遊亭兼好独演会 三鷹市芸術文化センター
星のホール
2026/8/26 (水) 18:00【広島市】
第71回生らくご会
落語教育委員会 in 広島 2026
東区民文化センター
2026/8/27 (木) ★発売日★11/28 栃木 壬生町・
立川志らく三遊亭兼好 壬生町夕顔寄席
壬生町中央公民館
(城址公園ホール)
2026/8/27 (木) 19:00【熊本】
第47回熊本よかちょろ会寄席
落語教育委員会
熊本城ホール
2026/8/28 (金) 19:00【福岡・久留米市】
落語教育委員会inくるめ
久留米シティプラザ
2026/8/28 (金) 【東京かわら版】連載「お二階へご案内~」 (東京かわら版9月号)
2026/8/29 (土) 14:30【鹿児島】
第3回KKB寄席 落語教育委員会
喬太郎・歌武蔵・兼好 三人会
カクイックス交流センター
2026/8/30 (日) 16:00 【長崎・佐世保市】
第41回 佐世保かっちぇて落語会
扇辰・白酒・兼好 三人会
佐世保市
中部地区コミュニティセンター

 一覧スケジュールに加えて三遊亭兼好師匠ファンサイトにも掲載しているGoogleカレンダーも掲載します。こちらは8月以降の公演予定、詳細情報もチェックできます。

 

いずれの公演情報もあくまでも個人で調べた内容です。最新の公演情報・販売状況などは主催者などの各公式情報も併せて確認されることをおすすめいたします。

8月公演ギャラリー

2026年8月~9月中旬までの公演チラシをチェック!
公演により既に予約や販売を終了している可能性もありますので、詳細は主催へお問い合わせください。
(問合せ先の情報は上のカレンダーからも参照可能です)

8月

8/1すーふぁむ落語会 三遊亭兼好独演会
8/4 しのばず寄席 夜の部
8/5 三遊亭兼好落語会噺し問屋 本所支店
8/6 しのばず寄席特別興行 兼好・京子二人会
五代目円楽一門会主催興行 令和八年 八月 両国寄席 ~夏の圓朝噺特集~ 番組
五代目円楽一門会主催興行 令和八年 八月 両国寄席 ~夏の圓朝噺特集~
8/12 なかの演芸長屋 兼好平日昼の独演会
8/13 【横浜】 第十七回 東京四派精鋭そろい踏みの会
令和八年 八月 亀戸梅屋敷寄席
8/18 【横浜】 三遊亭歌武蔵・柳家喬太郎・三遊亭兼好 落語教育委員会
8/19 兼好主催兼好独演会 人形町噺し問屋 その127
8/20 ~ 新体制発足記念落語会 ~ 五代目圓楽 一門会
8/20 祝傘寿 三遊亭好楽 大塚凱旋落語会 第124回 南大塚ホール落語会
8/20 【横浜】 第195回よこはま落語会 露の新治・柳家喬太郎・三遊亭兼好 三人会~第四幕~
8/26【広島市】 第71回生らくご会 落語教育委員会 in 広島 2026
8/27 【熊本】 第47回熊本よかちょろ会寄席 落語教育委員会
8/28 【福岡・久留米市】 落語教育委員会inくるめ
8/28 【福岡・久留米市】 落語教育委員会inくるめ
8/29 【鹿児島市】 第3回KKB寄席 落語教育委員会 柳家喬太郎・三遊亭歌武蔵・三遊亭兼好 三人会
8/30 【長崎・佐世保市】 第41回 佐世保かっちぇて落語会 入船亭扇辰・桃月庵白酒・三遊亭兼好 三人会

 

9月

五代目円楽一門会主催興行 令和八年 九月両国寄席 ~六代目圓生十八番集~番組
五代目円楽一門会主催興行 令和八年 九月両国寄席 ~六代目圓生十八番集~
9/2 三遊亭兼好落語会噺し問屋 本所支店その4
9/5 【宮城・白石市】 第13回碧水園落語鑑賞会~ほろ酔い寄席~ 三遊亭兼好独演会
9/6 【千葉・浦安市】 三遊亭兼好 独演会
9/12 けんこう一番!秋スペシャル 第38回三遊亭兼好独演会
9/13 第四十五回 三遊亭兼好 横浜ひとり会
9/19 落語教育委員会 三遊亭歌武蔵・柳家喬太郎・三遊亭兼好 三人会
9/20 【大阪】 第七回 大阪落語祭 中秋大吉寄席
9/20 【大阪】 第七回 大阪落語祭 中秋大吉寄席 番組
9/20 【大阪】 第七回 大阪落語祭 中秋大吉寄席
9/21 【大阪・寝屋川】 兼好×由瓶 ふたり会
9/23 【横浜】 よこはま落語会 柳家喬太郎・桃月庵白酒・三遊亭兼好 三人会~第三幕~
9/25 三遊亭兼好 独演会 ~ 兼好ランドにようこそⅢ ~

 

後記

先月も書いた通り、8月は落語教育委員会のツアーがあります。
下旬には地震があった熊本での開催予定もあったことを一覧作りで思い出しました。

現在のようなカレンダー形式で落語会の情報をまとめるようになって最初に熊本の情報を掲載したのは2019年でした。同じ主催ばかりではありませんが、過去に見つけた熊本の落語会チラシを載せてみます。

 

足を運んだわけでもないのに、公演情報を集めるうち知らず落語仲間の縁を感じる場所が増えました。毎年開催される主催者さんは、遠方でもしっかり名前を覚えています。

いつか行ってみたいという気持ちから親しみを覚えることもあり、災害の知らせには心が痛みます。
今はただ状況が少しでも落ち着くことを祈るばかりです。
とにかくお身体にはくれぐれも気を付けてお過ごしください。




最近のAIとの距離感

1. AIを使う機会が増えました

以前も試していましたが、最近AIを使う機会が増えてきました。

遊びで画像生成してみるようなことではなく、より具体的な作業の支援役になってくれています。
ブラウザでの検索やSNSから収集していた情報を、私仕様に返答してくれるのがいいところ。

自分のタイミングで質問でき、途中で一度やめてもよし、わかるまで聞いてもよし。
質問を重ねていくうちに考えを整理できたりするところは、優秀な秘書か家庭教師のようです。1年も経たないうちにこれほど使い方が変わるとは自分でも意外でした。

単純に「AIが答えをくれるから楽」「AIはすごい」という訳でもありません。ただ、私にはメリットがすごくあるなと思います。

2. AIに感じたメリットとデメリット

AIを使って感じたメリットを考えてみました。

AIに感じたメリット

  • 雑談からマニアックなことまでなんでも気軽に聞ける
  • 基本的なことでも遠慮なく質問できる
  • 自分のタイミングで聞ける
  • 時間が経っても、何度でも聞き直せる
  • 人間に比べて感情的なぶつかりがない(心理的安心感がある)
  • 自分では見つけられない方法を知ることができる

兼好師匠の6月スケジュール一覧の記事を作った時は、ほぼ完成した記事の本文が消えてしまう事態が発生しました。以前にも同じようなことがあって気を付けていたのにとすっかり落胆。それで試しにGhatGPTに不安定なブラウザで作業しないで記事の管理もできる方法を相談してみました。希望の条件をやりとりして、いくつかの提案に質問したりして、ベストな環境に移行することができました。

この記事もそうですが、現在はObsidianという新しいツールを使って下書きをしています。記事の管理方法や書き進める手順も見直しました。新たな環境に慣れるまでもう少し時間はかかりそうですが、相談してみたことで苦手な作業が整理できました。
アウトプットする場所が散らかっていたことや、構成を考えるだけでヘトヘトになっていたことにも改めて気づけました。出たとこ勝負で始めたブログを書けない書けないと思いながらやり方をそのまま変えずに続けていたので、苦手な部分の負荷を軽くする仕組みにできたのは良かったです。

提案してくれた内容は、自分で探したら見つけられない方法や、かなりの手間と時間がかかるだろうことでした。自分一人で調べて頭で整理して作業することに比べて状況の整理が早く感じます。

AIの情報や処理能力が優れていることもありますが、AIとのやりとりが「会話をしている状態」であることで、より分かりやすく伝えようと言葉を考えること自体も効果が高いと感じました。

希望の内容を整理して提案してくれて、やりたいことをすぐに試せて、フィードバックしてさらに改善できる。
そして試している途中にわからない用語や手順があったらすぐでも後でもいつでも聞ける。モチベーションや集中力も途切れにくいと思いました。

社会人になってから新卒新人時代も過ぎると、初歩的な業務スキルの知識や効率化の方法、それを周りの人がどうしているのかなど、聞ける機会や環境は限られてきます。

職場で上司や先輩に質問するのは、聞くタイミングや人間関係で考えている以上に時間や心身の負担やコストをかけていたんだなと思いました。

もちろん大変な仕事を一緒に乗り越え成し遂げることでチームの信頼関係が高まる、相手を尊敬することもありますが、人手不足などでその余裕がなければ、信頼関係が生まれる前に不満や不信が生まれることもある。AIの効果的な使い方を覚えるとその摩擦は軽減できる気がします。

なにしろ私自身が忙しそうな人に聞くのも苦手、「こんなことも知らないの?」が顔や言葉に出る人は特に苦手なのです。

仕事に必要なら質問しますが、あからさまに態度に出る人へのストレスはなかなか大きなもの。
時間に追い込まれる職場では特に、お互い余裕が無く遭遇しやすくなります。
変なプライドで知らないと思われるのも恥ずかしいと足踏みするのも事実。
昔のことで変な汗が出てきます。

その点、AIは感情的な反応を返さない。学習のハードルも下がり精神的ストレスは低く感じます。上辺とはいえ寄り添った言葉を使うことに秀でているAIの対応は、うつを経験している身としては心理的な安心感が大きく感じられます。
家庭教師のように感じたのは、子供の頃よく話を聞いてくれた先生方を思い出したのかもしれません。

AIは(作った方々の設計によって)突然怒鳴ったり、八つ当たりしたり、人を見下す言葉を使うような対応はしません。自分のペースが侵食されず、丁寧な言葉で返答する。「質問がなければ放置」のスタイルでもありますが、「待つ姿勢」にも似て、結果的に見守り寄り添う対応に感じられました。

 


AIに感じたデメリット

次にデメリットとして「思っていたのと違ったこと」と「使う時に注意していること」を書いてみます。

思ったのと違ったこと

  • 教わった通りがベストとは限らない
  • 一瞬で完成することは多くない
    • 説明がわからなくて自分にイライラ
    • イライラはわからないことへの躓きの感情、思い通りにスムーズに進まないことへの苛立ち
  • 結局自分で考えることは必要

質問は普段会話するような言葉を使っています。いわゆる「定型のプロンプト」というものを学習したりしていません。耳にしたことがある条件付けなど、ある程度の基礎情報以外は「習うより慣れろ」でやっています。

そんなこともあり、最初の質問でベスト回答が返ってくるとは思わずに質問を投げかけているのですが、その結果長文が返ってきてやりとりが長くなり、知りたいことからずれることもあります。

自分が一番知りたいこと、やりたいことが正しく伝わっていなかったり、AIが蛇足の部分をより知りたいことと認識してしまうと一番欲しい情報は受け取れません。
できるだけ早く教えてもらうための質問の仕方、誤解の解く言葉の使い方も鍛えられます。

時々ネット広告で「AIを使えば仕事が一瞬で終わる」という言葉を見ていたせいか、やりとりが長くなって収集がつかなくなると「一瞬は誇大広告だな」と思います。
AIの問題というよりも、自分が追い付けない専門的な分野の用語が出てきたり、逆に知っていることを長々説明されることも。それを即座に伝えて修正できると考えれば「一瞬」ですが、意外とイライラすることもあります。

ただ、人に質問した時のように対峙していないのが楽ですね。苛立ったら、感情が落ち着くまで休憩をはさめるし、しばらく置いて改めて再開することもできるからです。相手のせいにする必要がなく、自分のペースに近づけられて、思い通りに進まないイライラから離れることができます。

新しい体験、知識だからこそ、思うように進むまで、体得するまでには少し時間はかかる。仕事などでずっと追い込まれているとそういう感覚、忘れがちです(笑)

一瞬で、思い通りのスピード感で、魔法のように作業が終わることはないけれど、確実に効率の良い作業環境が作れている実感があるので、思ったのと違ったけれど早く慣れてもっとよい作業環境にしたいと思える感じです。

注意していること

  • 正しそうな回答でも信じすぎないよう確認する(依存の回避)
  • 補助する道具と認識する(成長を促す家庭教師程度の距離感)

注意していることはAIに限らないことですね。ネットの情報、偽情報、詐欺などに注意するのと同じです。
そのなかでもAIは紳士的、親しみがある、信頼できそう、という言葉遣いから「上級の詐欺師の可能性がある」ぐらいに考えてもよいかもしれません。

新しく知ることは知る喜びがあります。けれども、人づての情報が正しいとは限らないのと同様にAIだから正しいとはいえません。実際のところ、驚くべき詳細な情報をもたらしてくれるので日々驚いていますが、信じすぎず、あくまで確認や判断の責任は自分に置くのも大切だと思いました。

携帯電話も小さく便利になり飛躍的に普及しました。でも、今では電源の切り方もわからない人まで使っています。AIももう同じ流れになっています。便利だからとなんでも質問する人もいるようですが、便利だからと鵜呑みにしない。頼りすぎない。AIだけに依存しない。警戒して使わないよりは、良い使い方を覚えた方がよいと思いますが、ネットに限らない本質的なリテラシーは持っていたいところです。

4. AIとのベストな関係は自分で作る

「成長を促してくれる優秀な家庭教師」 というのが今の私にとってのAIです。現在のベストな距離感といってもいいかもしれません。

AIはインテリジェンスなので、ある意味では「完璧な機械」ではなく「人のような相手」と認識しておいた方がよいと思うのです。騙される可能性がゼロではない存在というのも人と同じ。人間不信なんでしょうか(笑)

それほどにAIとのやりとりは自然な会話で成立しています。見た目だけでは信頼できるかどうかわからないという意味でも人との関係に似ていると感じます。

信じすぎず、依存せず、自分で判断しながら関係の距離を意識する必要があって、場合によっては別の人や別の情報で確認することも必要。これも家族や人間関係でも大切なことですね。

その一方で、学習支援の相手としては「優秀な家庭教師」です。スキルが付くまでどこまでもつきあってくれるのです。しかも「答えをくれる」というよりも「何がベストか一緒に考えてくれる」という感覚が「成長を促してくれる」と思えます。しかも感情的に罵ったり嫌味を言ったりしません。使い方によるとは思いますが、知りたいことややりたいことがあればアシストしてくれることは間違いありません。

経営者の人たちはもうすでに片腕としてAIを使いこなしているのだとか。ブログの下書きの他にも趣味の自由研究にも思いがけない情報をもたらしてくれて驚いています。そのうち「経営者と秘書」「研究者と優秀な助手」のようになっていくと面白いと思いました。

ちょっと古いですが、昔テレビで見ていた「ナイトライダー」のマイケルとキット(K.I.T.T.)ぐらいいけたら楽しいだろうなあ。

 

 

兼好師匠 2026年7月スケジュール(一覧)

地震 雷 火事親父

「地震 雷 火事親父」なんて言葉があります。「雷オヤジ」という雷を落とす父親イメージが昭和にあったからかと思いきや、江戸時代にはすでにあった言葉なのだとか。怖い順に並べた説や昔は台風を「大山嵐(おおやまじ)」「大風(おおやじ)」と呼んでいたのが親父になったなどの説があるそうですが、根拠はあいまい。令和は雷オヤジは存在しにくい世界になりました。

今年は梅雨らしい天気もあって6月は涼しい日もありましたが、
7月になる前に台風がいくつもやってきて、地震や火事のニュースも多く感じます。

マクラではよく「台風の日に寄席に来る客なんかいないと思ったら普段より多かった」なんて聞きます。かえってそういう日を狙う方もいらっしゃるのかもしれませんが、今年は台風の数がかなり多い予想だとか。
面白がっていられるぐらいでおさまって欲しいものです。

7月も兼好師匠のスケジュール一覧作りました。
よろしければご活用ください。

兼好師匠の7月スケジュール

2026年6月29日現在

公演日   公演名 会場
〜7/6 (月) 【配信】6/22〜7/6
代官山落語夜咄 Produced by 広瀬和生
三遊亭兼好『ねずみ』
晴れたら空に豆まいて
2026/7/1 (水) 18:30 夏の四景 《夜の部》 有楽町朝日ホール
2026/7/1 (水) ★発売日★
7/31 新宿末廣亭7月余一会 夜の部
兼好・円楽・万橘 三人咄
末廣亭
2026/7/1 (水) ★予約開始★
三遊亭兼好落語会噺し問屋 本所支店(8・9月)
本所松坂亭劇場
2026/7/1 (水) ★発売日★
9/13 横浜・三遊亭兼好 横浜ひとり会
横浜にぎわい座
2026/7/2 (木) 18:00 両国寄席 お江戸両国亭
2026/7/3 (金) 23:00◆CS放送◆
寄席チャンネル 《粋 らくご》
三遊亭兼好 「夫婦岩」(荻野さちこ・作)
 
2026/7/3 (金) 14:30【会津若松市】
第28回 三遊亭兼好独演会 ※昼公演
会津若松市立
生涯学習総合センター
(会津稽古堂)
2026/7/3 (金) 18:30【会津若松市】
第29回 三遊亭兼好独演会 ※夜公演
会津若松市立
生涯学習総合センター
(会津稽古堂)
2026/7/4 (土) ★発売日★
9/17 仙台・あおば寄席その148 落語教育委員会
仙台市民会館
2026/7/4 (土) 21:00◆CS放送◆
寄席チャンネル 寄席チャンネル 《鮮 あざやか》
楽天改メ 二代目三遊亭小圓楽 真打昇進襲名披露興行
※口上での出演
 
2026/7/4 (土) 13:00◆CS放送◆ 寄席チャンネル 《粋 らくご》
三遊亭兼好 「夫婦岩」(荻野さちこ・作)
 
2026/7/4 (土) 6:00◆CS放送◆
寄席チャンネル
鯛好改メ 三代目三遊亭百生 真打昇進襲名披露興行
※口上での出演
 
2026/7/5 (日) 13:00 『Oh!Edo寄席』 第1部 江戸東京博物館
2026/7/5 (日) 16:00 『Oh!Edo寄席』 第2部 江戸東京博物館
2026/7/7 (火) ★発売日★10/24 夢空間出発25年の会
「Five Wayの漢たち」
有楽町よみうりホール
2026/7/7 (火) 14:00 噺し問屋 本所支店その2 本所松坂亭劇場
2026/7/8 (水) 18:45 三遊亭兼好独演会 それでも兼好。VOL.7 日本橋公会堂
2026/7/9 (木) 18:30 初夏の夕涼み落語会
春風亭昇太・三遊亭兼好・桂宮治
めぐろパーシモンホール
2026/7/10 (金) (仮)【東京新聞】新釈 古典落語図鑑 (東京新聞 掲載)
2026/7/11 (土) ★発売日★9
/12 けんこう一番!秋スペシャル
第38回三遊亭兼好独演会
よみうり大手町ホール
2026/7/12 (日) 14:00【大分・宇佐市】
夏笑い兼好ばなし 音曲小すみ 紙切り八楽
宇佐市安心院地域複合支所
2026/7/14 (火) 14:00 兼好平日昼の独演会 なかのZERO
2026/7/16 (木) (仮)【山形・村山市】
むらやま落語を楽しむ会 三遊亭兼好 独演会
甑葉(しょうよう)プラザ
2026/7/17 (金) ★発売日★
10/17 町田市・鶴川落語会
らくご@鶴川 扇辰・兼好二人会Vol.3
和光大学ポプリホール鶴川
2026/7/18 (土) ★発売日★
10/10 新潟・三遊亭兼好 独演会2026
新潟市民芸術文化会館
(りゅーとぴあ)
2026/7/18 (土) 18:00 しのばす寄席特別興行 兼好・蘭二人会 その3 お江戸上野広小路亭
2026/7/19 (日) 13:00 【横浜】
第三十三回 東海道 神奈川宿寄席
横浜にぎわい座
2026/7/20 (月) 14:00 【仙台】
せんだい太陽劇団 飯田団地 ミニ寄席
TheSunTheater
2026/7/21 (火) 13:30 亀戸梅屋敷寄席 亀戸梅屋敷
2026/7/23 (木) 19:00 人形町噺し問屋 三遊亭兼好独演会 日本橋社会教育会館
2026/7/24 (金) (仮)★発売日★
11/17 三遊亭兼好・三遊亭萬橘 二人会
深川江戸資料館 小劇場
2026/7/24 (金) 19:00【神戸】勝手兼好18 神戸新開地・喜楽館
2026/7/25 (土) 27:00【BS放送】BS 落語研究会 ※土曜深夜  
2026/7/25 (土) 14:00【名古屋】てんぱく特選落語会 天白文化小劇場
2026/7/26 (日) 17:00 落語ドマーニ 2026《夜の会》 大手町三井ホール
2026/7/28 (火) 【配信】7/28 19:00~ 8/11
けんこう一番!第37回三遊亭兼好独演会
 
2026/7/28 (火) 【東京かわら版】連載「お二階へご案内~」 (東京かわら版8月号)
2026/7/28 (火) 19:00 けんこう一番!第37回三遊亭兼好独演会 文京シビックホール(小ホール)
2026/7/29 (水) 12:00 しのばず寄席 昼の部 お江戸上野広小路亭
2026/7/30 (木) 18:30 江戸落語を食べる会 歌舞伎座
2026/7/31 (金) 17:00 新宿末廣亭7月余一会 夜の部
兼好・円楽・万橘 三人咄
末廣亭
2026/7/31 (金) 11:30 浅草演芸ホール余一会 昼の部
三遊落語まつり
ふう丈改メ二代目円丈、楽天改メ二代目小円楽
真打襲名披露
浅草演芸ホール

 一覧スケジュールに加えて三遊亭兼好師匠ファンサイトにも掲載しているGoogleカレンダーも掲載します。こちらは7月以降の公演予定、詳細情報もチェックできます。

 

いずれの公演情報もあくまでも個人で調べた内容です。最新の公演情報・販売状況などは主催者などの各公式情報も併せて確認されることをおすすめいたします。

7月公演ギャラリー

2026年7月~8月中旬までの公演チラシをチェック!
公演により既に予約や販売を終了している可能性もありますので、詳細は主催へお問い合わせください。
(問合せ先の情報は上のカレンダーからも参照可能です)


●7月

7月1日夏の四景
会津若松 第28回・29回 三遊亭兼好独演会
令和八年七月両国寄席番組
令和八年七月両国寄席
江戸東京博物館 Oh!Edo寄席
江戸東京博物館 Oh!Edo寄席 日程表
三遊亭兼好落語会噺し問屋 本所支店その2
初夏の夕涼み落語会 春風亭昇太・三遊亭兼好・桂宮治

【大分・宇佐市】 夏笑い兼好ばなし 音曲小すみ 紙切り八楽

兼好平日昼の独演会
むらやま落語を楽しむ会
しのばす寄席特別興行 兼好・蘭二人会 その3
第三十三回 東海道 神奈川宿寄席 三遊亭兼好 落語の世界
【仙台】 せんだい太陽劇団 飯田団地 ミニ寄席
令和八年 七月 亀戸梅屋敷寄席
兼好主催兼好独演会 人形町噺し問屋 その126
てんぱく特選落語会 「三遊亭兼好・柳家わさび・三遊亭わん丈」
落語ドマーニ 2026
けんこう一番!第37回三遊亭兼好独演会
しのばず寄席 7月 昼の部
第129回 江戸落語を食べる会 三遊亭兼好 独演会

浅草演芸ホール 7月余一会 昼の部 三遊落語まつり 『ふう丈改メ二代目円丈、楽天改メ二代目小円楽 真打襲名披露』

 

●8月

【横浜】 すーふぁむ落語会 三遊亭兼好独演会
三遊亭兼好落語会噺し問屋 本所支店
しのばず寄席特別興行 兼好・京子二人会 その1
兼好平日昼の独演会
令和八年 八月 両国寄席 ~夏の圓朝噺特集~ 番組表
五代目円楽一門会主催興行 令和八年 八月 両国寄席 ~夏の圓朝噺特集~
【横浜】 第十七回 東京四派精鋭そろい踏みの会
令和八年 八月 亀戸梅屋敷寄席
【横浜】三遊亭歌武蔵・柳家喬太郎・三遊亭兼好 落語教育委員会
兼好主催兼好独演会 人形町噺し問屋 その126
~ 新体制発足記念落語会 ~ 五代目圓楽 一門会
祝傘寿 三遊亭好楽 大塚凱旋落語会 第124回 南大塚ホール落語会

【横浜】 第195回よこはま落語会 露の新治・柳家喬太郎・三遊亭兼好 三人会~第四幕~

イチオシ!

今回は少し先、夏の落語教育委員会ツアーのご紹介です。


東京・横浜では数か所の会場で度々開催されている「落語教育委員会」
元は柳家喜多八師匠、三遊亭歌武蔵師匠、柳家喬太郎師匠の三人会として始まりました。この会は、落語の前に「携帯電話の電源OFFを促すコント」があることで有名です。

喜多八師匠が鬼籍に入られた後、メンバーに加入したのが兼好師匠。実力あるお三方の落語はもちろんのこと、時に時事ネタを交えた新作コントもおすすめの落語会です。兼好師匠の珍しい洋服姿が見れたり、歌武蔵師匠、喬太郎師匠のキャラが立っているコントは、落語より準備をしているという噂です笑

関東では前々から人気の会でしたが、この数年は関東以外でも開催もされるようになりました。広島から九州各地での公演は夏の恒例、今年は神戸の喜楽館でも開催されるそうです。9月には仙台、詳細未確認ですが11月には北海道ツアーもある模様です。

お近くの開催があれば必見の「落語教育委員会」
8月25日の神戸から8月30日までのツアーが今回のイチオシ! です。
コントを楽しみにされている方は、開演時間に遅れないようご注意ください!

公演日 公演名 会場
8/25(火) 19:00【神戸】
落語教育委員会が関西にやってきた
神戸新開地・喜楽館
8/26(水) 18:00【広島市】
第71回生らくご会
落語教育委員会 in 広島 2026
東区民文化センター
8/27(木) 19:00【熊本】
第47回熊本よかちょろ会寄席 落語教育委員会
熊本城ホール
8/28(金) 19:00【福岡・久留米市】
落語教育委員会inくるめ
久留米シティプラザ
8/29(土) 14:30【鹿児島】第3回KKB寄席
落語教育委員会 喬太郎・歌武蔵・兼好 三人会
カクイックス交流センター

※公演詳細は上に載せた公演カレンダー、またはファンサイトのリンクからご確認ください

【広島市】 第71回生らくご会 落語教育委員会 in 広島 2026
【熊本】 第47回熊本よかちょろ会寄席 落語教育委員会
【福岡・久留米市】 落語教育委員会inくるめ
【福岡・久留米市】 落語教育委員会inくるめ
【鹿児島市】 第3回KKB寄席 落語教育委員会 柳家喬太郎・三遊亭歌武蔵・三遊亭兼好 三人会

 

後記


先日出かけた落語会で秋の会の早耳情報を教えていただいたのですが、後から聞いたら今年の秋ではなく来年の秋の情報だとのことでビックリ!師匠のスケジュールにも驚きますが、落語会を開く皆様も日程合わせが大変そうですね。
チラシを見つけては喜んでいますが、私が見ている情報は準備に準備を重ねてやっと表に出ているものなのだとつくづく思います。


映画『歌舞伎役者 片岡仁左衛門』「人と芸の巻 下巻」』

どうしても見たかった第四巻「人と芸の巻 下巻」

注意:【ネタバレあり】の映画感想記事です

先月ようやく1本見れた映画『歌舞伎役者 片岡仁左衛門』

全6巻の中でどうしても見たかった第四巻「人と芸の巻 下巻」を見てきました。

 

その名の通り「人と芸」が溢れるほど詰まっていました。聴きたかったお話と舞台のお姿。寝不足で寝てしまわないかなんて心配は不要でした。一度では過ぎるほど盛りだくさんでしたが、帰りは充足した爽やかな気持ちで映画館を出ました。

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過去上映の際の記事の貼りだしやチラシもありました

 当日は夕方4時過ぎの上映でしたが、前回とは違って満席のようでした。上映回が残り少ないからでしょうか。上映後に翌日の予約をしている方もいらっしゃいました。

▼ちょっと愚痴です▼
余談ですが、今回は左隣の女性が見たもの口から出るタイプの人。静まり返っている場面で何度もつぶやく声がちょうど耳に入り難儀しました。途中むせてかばんを漁り、こちらに日傘が倒れてくるという調子。
なくて七癖、私もそういう細かいことが気になってしまう悪い癖があるわけですが、劇場でも映画館でも客席で過ごす準備をされず、自宅のリビング感覚の方は年配の方でも少し増えた気がします。今時周囲が注意してくれる方が稀なので、携帯電話同様こういうこともガマンする方が損なのかもしれません。。

第四巻 人と芸の巻 下巻(105分)

1988年から1991年の「芸談を聞く会」で様々な芸談を語る様子が収録される。『東海道四谷怪談』の怖さについて、10歳に時に父から『近頃河原達引』の猿廻し与次郎を教えられた時のこと、『廓文章』の伊左衛門についてなど。また、1962年に、当時不振を極めていた関西での歌舞伎公演の復興を目指して私財を投じて行った「仁左衛門歌舞伎」の初日のことも語る。 本巻では、仁左衛門に近い人たちにもカメラを向ける。喜代子夫人、長男・片岡我當、次男・片 岡秀太郎、三男・片岡孝夫、五女・片岡静香、番頭・伊藤友久のインタビューでは、役者として、人間としての仁左衛門が語られる。
また、『堀川波の堤』(1988年、京都 南座)、『鬼一法眼三略巻』の「菊畑」(1989年、南座)、 『寿曽我対面』(1990年、南座)で舞台に立つ姿も収録。 

製作:1992 年 企画:仁左衛門丈の芸談をきく会 製作:自由工房

ポレポレ東中野HPより引用

 

この第四巻をどうしても見たかったのは、上方歌舞伎の復興に動いた当時を仁左衛門丈ご自身が語られていると知ったからです。
「若鮎の巻」の感想でも触れたとおり、上方歌舞伎の復興に尽力されたということが、十三代目片岡仁左衛門という人物に関心を持つきっかけでした。でも関心を持った後も、時代の出来事として知っているだけでした。
当事者として何を語られたのだろう。
それがこの映画を見たいと思った一番の理由かもしれません。

前回見た「若鮎の会」では、若手役者が自分達で始めた自主公演のために稽古をつける仁左衛門丈の姿を見ました。後進にできるだけ上方歌舞伎を伝えていくという姿勢の源流には、復興に動いた時代の経験があり、再び絶やすことのないようにという想いが感じられました。
「人と芸の巻 下巻」では、仁左衛門丈とご家族と番頭さんの証言で上方歌舞伎の復興公演の時代がより具体的に見えてきました。更に貴重な写真や舞台映像と芸談で、十三代目片岡仁左衛門という人も歴史も知ることができました。

entsunagi705.hatenablog.com

 

「芝居の蔵」

序盤で印象に残ったのは、仁左衛門丈を「芝居の蔵」と表現された番頭の伊藤友久さんの言葉でした。

お話しているお部屋の壁一面にびっしり詰まれた資料と畳に広げられた歌舞伎役者にまつわる浮世絵や芝居の大きなビラを見れば一目瞭然。
国立劇場の資料室で見たものは、あの中にあったものかもしれないなと思いました。

昭和28年から仁左衛門丈とお仕事してきたという伊藤さん。台詞の多い役でなくとも情熱的と言えるほど研究された、その探求心に圧倒された、と間近で見てきた方がお話しされる言葉に、どうしても上方歌舞伎復興と継承への情熱が重なりました。

ご家族が語る仁左衛門丈

ご家族のことはほとんど知識がなかったので、男3人女5人のお子さんがいらっしゃることは驚きでした。
とても仲が良いと感じるご家族が語る仁左衛門丈や、ご家族揃って特集されたテレビ番組を見る光景には、仲の良さだけでない結束感も感じられました。それぞれが見ている仁左衛門丈は、役者だけではない顔もありました。

長男・我當丈が語る仕事の顔

私的には常に周囲とは円満を心がける人。仕事については別人と語る我當丈。
「若鮎の巻」でも後継育成に関して仁左衛門丈の影響を強く受けている印象がある我當丈は、上方歌舞伎復興の公演についても触れていました。

昭和20年代後半から30年代は東京と違い大阪は「歌舞伎」と付くと客が来ない時代で、京都の南座がわずか、道頓堀はほぼ公演もない状態。仁左衛門丈はなんとかしなくてはと動かずにはいられなかったのだろうと語られていました。
復興のために立ち上げた公演が「仁左衛門歌舞伎」と呼ばれたのは、マスコミ側たつけた呼び名がきっかけだったのだそう。
公演をやるとなったその時には、「家族中がとにかく動きに動いた」と振り返られていて、仁左衛門丈だけでなく、ご家族が一緒になって取り組んだことだったと初めて知りました。

次男・秀太郎丈はお父様が大好き

次男の秀太郎丈は俳優座での自作の芝居公演ロビーでのインタビュー。自分で本を書く、というのもお父様の影響もあり、「親バカ」ならぬ「子バカ」というくらいに公私の仁左衛門丈が大好きだと満面の笑顔で明るく語られていたのが印象的でした。「この父の元で育ち幸せだ」と力強く言い切っておられました。

長男次男お二人とも「父はよく遊ぶし、よく食べるし、働く」そして「若い」とおっしゃられていました。我當さん曰く、京都の先斗町には親子孫三代で遊びにいったのだとか。今はどう受け止められるのかわかりませんが、昭和生まれの私には、役者さんはそんなイメージがあり、三代で出かけたとはどんな遊びだったのかのぞきたくなりました。

三男・当代仁左衛門丈の叱られた思い出

三男の孝夫丈(当代・十五代目片岡仁左衛門)は言葉少なめ。ほとんど怒られたことはなかったと長男の我當丈と少し違う印象を口にされていました。

一度だけひどく叱られたと話すのは、仁左衛門丈の襲名披露の舞台『時雨の炬燵』の治兵衛の息子・勘太郎役の時のこと。炬燵で寝ているフリをしているうちに本当に寝てしまい、キッカケで起きず、小春の富十郎丈におぶられてようやく起きた。子供のことで大した失敗とも思わなかったのだとか。
まだ十五世 仁左衛門襲名前のお姿。ご両親、長兄はじめご家族も揃っていた頃のファミリーのインタビューとあってか、今より弟というお顔。今と一見お変わりがない様子に年齢を感じさせない役者さんのすごさを感じつつ、最近度々拝見するインタビューでの重責を感じるお姿とは少し違って見えました。

娘・静香さんは「がまんの人」と語る

女優で娘の静香さんは所属する演劇集団「円」の楽屋で、仁左衛門丈を「がまんの人」と言い表しました。
稽古中などに水を頼まれてすぐに持っていけなくても、体が不自由で思うようにならず苛立つこともあろうに、周りに当たったりせずじっと待っている。待たせていることを承知でその姿を見ると、現実には無理とわかっていてもどこまでもついていって世話をしてあげたくなる、と笑います。我當丈が円満を心がける人とおっしゃったことに重なりつつ、娘さんらしい目線も感じました。
家族で仁左衛門丈を特集するテレビ放送を見ている時には、実際に目が不自由で画面をなんとか見ている仁左衛門丈の間近に付いて逐一映像の場面を説明する姿がありました。

家族で食事をする時に芸談や昔話、先輩役者のエピソードが聞けるのがうれしいと話されていたのは女優の道に進まれた一面。片岡家ではそんな風にたくさん話をしながら2時間半ぐらいかけて食事をしたのだそう。作品の中でも芸談を話される仁左衛門丈は「おしゃべりがお好き」と字幕が入るほどお話が聴けていたので納得しました。

奥様から見た仁左衛門丈

父親としてはダメですね、子供に面倒を見てもらうような人だと言って笑う奥様。戦争で住まいを移っていた頃、家に風呂はあるものの炊くものが無く銭湯へ行って帰ってくると、風呂で周りの人がそんなことを言っていたんですよと当時を思い出されて笑顔になりました。

その笑顔が消え複雑な表情をされる場面もありました。お身体の不自由があっても感謝の言葉で前に進み、家族にも弱音を吐かない仁左衛門丈。邁進する夫を尊敬しながらも、長い間見守り添われている人だからこそ見せる顔です。
最初に見た夫婦ご一緒の柔和な笑顔が高砂の老夫婦のように見えたのは、難を乗り越えてきたからこそ、そして相手を気遣ってのお姿なのだと思いました。キュッと膝の上の両手を握る仕草に支え続けてきた想いが見えたようでした。

父、十一代目 片岡仁左衛門

十三代目の父親は十一代目 片岡仁左衛門。仁左衛門丈ご自身が懐かしむようにお父様のことをお話しされていました。

途中に夭折された方もあるなどお子さんに恵まれなかったことから、仁左衛門丈の奥様が嫁いで来られるまで親子で川の字で寝て、夏でも体を冷やさないようにと寝ている間まで気にかけてくれていたそう。馬鹿な可愛がられようだったと話され、幼い頃の親子らしい満面の笑顔の貴重なお写真なども見ることができました。

証言からの人物像

周囲の方から見た仁左衛門丈のお話は、聴くほどに人物像を立体的にしてくれるようでした。

お子さん8人の10人家族で以前は親御さんも一緒に過ごされてた、とにかく仲良く見えました。役者一家だから当たり前のことかもしれませんが、仁左衛門丈のお仕事へのとてつもない理解があるチームのようです。大事にされた幼少時代とチームのようにサポートするご家族。そんな家族に囲まれていることも、仁左衛門丈の体の一部のように感じられました。

芸談と貴重映像で見る仁左衛門丈の探究心

弱音を吐かない「超人」

途中、芸談と並行して当時の舞台出演の状況が時折字幕で説明されます。

目の不調に加えて脳梗塞で休演され、その後40日ほどで復帰。公演日には記者会見をされます。その後にも休演と復帰。
現在ご活躍の役者さんも休演されることもありますし、ハードスケジュールであることは承知しているものの、ドキュメンタリーで語るお姿は80代も後半の頃です。舞台に立ってお客様に喜んでいただきたい気持ちが原動力でいらしゃることは言葉の端々から感じられましたが、思わず「超人だ」という言葉が浮かびました。

半分は分からなかった

「仁左衛門丈の芸談を聴く会」で芸談を語られるお姿が度々登場します。この会で語られるお話を記録されることも、この映画の目的ということで、様々な演目の一場面を語るシーンがありました。
楽しみだった部分でもありましたが、演目もわからず、お話についていくのがやっとの時間も。

それでも仁左衛門丈の芸談で一場面をまず聴き、その後に舞台での仁左衛門丈の映像で改めて役での姿を見る構成はわかりやすく感じました。
役者さん目線の台詞回しや細かな仕草こだわりをお聴きしてから舞台を拝見しているような贅沢があります。

中でも知っている演目の 『廓文章 吉田屋』や見たことがある『寿曽我対面』などは、少しでも物語を知っている分、芸談で語られたこだわりがより理解でき、格別に感じました。

『廓文章 吉田屋』伊左衛門

『廓文章(吉田屋)』の伊左衛門は初役11歳で77歳まで17回公演され、他の芝居でないほど多く演じられたのだそう。字幕には八代目の当たり役とありました。八代目は十三代目の祖父。父の十一代目から伊左衛門はすべて教わったといいますし、当代も坂東玉三郎丈との公演が有名な役で代々継がれている役なのだと知りました。

 

11歳当時の親子共演の廓文章のブロマイドを見つけました
(十一代目が伊左衛門、千代之助時代の仁左衛門丈は太皷持 ちやら八)
廓文章 新町吉田屋の場|上演:歌舞伎座 大正3(1914)年 11月

30歳、我當時代の伊左衛門役のものもありました
廓文章 新町吉田屋の場|上演:新宿新歌舞伎座 昭和8(1933)年 1月

仁左衛門丈が77歳まで歌舞伎公演で演じられた伊左衛門。その後特別に83歳の時に上演されたという映像も作品中で見ることができました。1985年の第12回NHK古典芸能鑑賞会での「廓文章」です。

紙子の衣装を着けた伊左衛門(仁左衛門)が本火が灯る燭台で濡れた袖をそっと乾かす、という一場面。二枚目の色気に実際のご年齢が見えなくなります。考えてみれば当代も今まさにその歳に差し掛かっているわけだ、と思いながらも、十三代目と当代が似ているとは感じませんでした。それぞれの代で型を継ぎながら自分の伊左衛門を見せてくださるのでしょう。
実際の舞台と、直前に聴いたご本人の解説が融合して心が入るような伊左衛門の姿。見ていて不思議な気持ちになりました。

「体で覚えた芸が写実になる」

そんな気持ちになった途端、「伊左衛門の二枚目は他の役と違うところがあって好きではなかった。二枚目は苦手だった」と仁左衛門丈の声。

子供の頃から覚えて演じているからか、二枚目は好かないけれど稽古で覚えたものだからできるのだとおっしゃるのです。それが
「四十代五十代にきて体で覚えた芸が写実になる」
という言葉で作品は締めくくられていました。

芸の事はわかりません。そして仁左衛門丈の境地には遠く及ばないとは思います。けれども、体で繰り返し覚えたことと人生経験が重なってくる年齢と考えると、本質を突いていて共感するところもあります。

この言葉に、舞台の上に立つ役者さんを見て心が震える瞬間、客席が湧く一体感や言い表せない感動を覚えたことを思い出しました。

日常と非日常のギャップ

一方で、舞台の上ではない仁左衛門丈のお姿は別人のように見える瞬間もありました。
「芸談を聴く会」へ向かう途中、奥様と娘さんに手を委ねて足取りもおぼつかない後ろ姿。目はよく見えず、歩くにも不自由があるとわかります。思えばそんな姿が当たり前のご年齢でもあります。

対して舞台では、足取りさえ違うように見えます。人に囲まれ芸談を話す様子もお元気で活き活きとされていて大きなギャップを感じました。

人気商売でなくとも人前というのは気持ちが違うものですが、仁左衛門丈は休演から復帰を果たした舞台で「お客様から受けた喝采に感謝した」と話し、「芝居を見て喜んでいただけている実感が生きる糧」とおっしゃる通り、喜びの源が上方歌舞伎の役者であることに直結している人。
ギャップを感じた後ろ姿、支える奥様と娘さんの手こそ、日常と非日常が逆転した役者の普段の暮らしともいえる気がしました。

上方歌舞伎を残す

自主公演は「生きるか死ぬか」

ここで、この映画で一番知りたかった上方歌舞伎の復興公演のことに話を戻します。

我當丈のお話に出たように、私がいうところの上方歌舞伎の復興公演は「仁左衛門歌舞伎」と呼ばれた公演です。仁左衛門丈ご自身が東京での歌舞伎公演にも出演していたことから、上方歌舞伎の現状との差を知る立場でなんとかしたいと奮起され実現された公演です。

この時のことについて仁左衛門丈はこんなお話をされていました。

上方歌舞伎を自主公演でやろうと決めた時、家族も賛成してくれたが、何しろお金がかかるし、お客さんが来なければ大変なことなので、家を売る覚悟、一か八か、生きるか死ぬかの覚悟だった

「私財を投げうってでも」という気概は、当時を思い出して語られる様子からも感じられました。

公演の内幕

普段は聞けない公演の準備段階の内情も、仁左衛門丈は率直に話してくださっていました。

「私財を投げうってでも」の覚悟で動き出した仁左衛門丈に対して、松竹の関係者は「当日が3枚〜5枚(売れる)ぐらいなものじゃないか」と言っていたといいます。
それほどに当時の上方歌舞伎は「公演に関心を持たれないだろう」と思われていたことを表していると感じました。

そんなことを言われるような状況で心配したものの、実際売り出すと「初日に70枚ぐらい売れたよ!」と家族から聞いてまず安心をしたのだとか。そのあとも予測に反して売れていき、対応していた奥様のお母様も「今日は〇〇枚」と数えていたといいます。ご家族で売っていたこと自体、今の感覚では驚きです。

それでも公演は8日間16回公演。熱心に心を配り、マスコミも話題に一役買ってくれるなどして、最終的には盛況で公演を迎えられたといいます。「心を込める大切さ」を実感したといった言葉もあった気がします。

公演の演目のことも話されていました。
自分でも不況でやりたい芝居ができず残念に思っていたことから、皆でやる気になるような形にしてお客様にもわかりよいものを選ぼうを思い、やりたい演目を通し狂言で組む形にしたといいます。
あまり見る機会がない方には、「歌舞伎ならお馴染み」のお約束や演目ばかり出すより流れで見ることができて良かったのかもしれません。

公演を決めた時、出演を依頼した役者や道具方などの仲間の人たちがまず喜んでくれたのだとか。「少なくていいから」とお金は二の次で協力してくれたといいます。当時は公演と公演の間があり過ぎて、再会すると「生きてたかい」と言葉を交わすような、今からは考えられない状況だったそうです。
結果、公演は盛況となったため、赤字にならず家も売らずに済んでお金もできたので、協力してくれた仲間に予定とは別に配ったそうです。正真正銘の大入りだったのでしょうね。

家を売る覚悟のことは奥様のインタビューでも話される場面がありました。もう過ぎたことであるにも関わらず、あのキュッと膝の上で指先に緊張が出る様子が見えて、当時賛成した協力したとはいえ、妻としての覚悟も要ったことだろうと思いました。
分業になるほどお金がどうなっているかわかりにくいもの。考えてみれば16回の公演を家を売ればできるかどうかも想像がつきません。本当に賭けだったのだと改めて思います。

初日の客席

そして公演初日。
開幕前に、幕前に黒紋付で挨拶に出ていく仁左衛門丈。いっぱいのお客様の拍手歓声で出迎えられたといいます。あの光景は忘れられない、と昨日のように話される仁左衛門丈の様子に、当時を想像しきれない中でも偉業を成し遂げられたことを実感します。
その時の晴れ姿も、思いがけず作中で見ることができ、実感が増したところもありました。

「仁左衛門歌舞伎」から「若鮎の会」そして現在

第一巻「若鮎の巻」では若鮎の会の若手を指導する姿に仁左衛門丈の上方歌舞伎への想いを感じましたが、今回はその源流を見た思いです。
年月を経て穏やかに話されていましたが、「仁左衛門歌舞伎」の公演を開催するにあたっては、成功体験だけではないご苦労があったことと思います。仁左衛門丈のみならず、周囲の方も大きなご経験をされたことがわかりました。

現在は上方歌舞伎が演目、役者とも目に触れないということはありません。
「若鮎の会」もその後形を変えて後継育成の活動に繋がったといいます。
それは仁左衛門丈が繋ぎ、その後を繋いだ人たちが出してきた結果でしょう。

記録されていることが知られ、観る機会が増えてほしい

このドキュメンタリー映画は、最初の企画ではこのような長編の予定ではなかったといいます。
仁左衛門丈とご家族番頭さん、改築前の南座など、貴重なお話と映像の数々が記録されていたこと、それを見ることができたのは幸運でした。

ですが上映は東京のみ。先日道頓堀の松竹座が閉場したことを思うと、この貴重な映画は大阪や京都、上方の方にこそ見てほしいとも思えました。

まとめ

仁左衛門丈の人と芸、支えた人達を記録した作品

上方歌舞伎の復興に動いた当時の事が知りたくて見た「人と芸の巻 下巻」

「芝居の蔵」と称される知識と探求心、その情熱を支えるご家族、番頭さんのお話と仁左衛門丈ご自身の芸談を存分に聴くことができ、貴重な舞台映像と記録写真まで紹介された作品でした。
そして想像を超えた「仁左衛門丈のドキュメンタリー映画」といえる1本でした。

映画 『歌舞伎役者 片岡仁左衛門』は全6巻あります。通えさえすればコンプできる。行けないから絞ろう。そんな調子で3本ぐらいは見るつもりでしたが、感想を書いてみるとそれさえ浅はかだったと思います。
2本見て感想を書くので精一杯。でも書いてみてよかったです。

「若鮎の巻」「人と芸の巻 下巻」の2本を見ただけでも、上方歌舞伎再興のために動き進んだ道筋が見えてくるような内容で知りたかった仁左衛門丈でした。役者である息子さん達も、それぞれに継承して後継を育て、芸を磨き、現在があることが感じられたのもよかったです。

仁左衛門丈の魅力が制作陣に伝わり、長編映像での記録に繋がり、映画作品として残されたことは貴重です。記録されていることの大切さも改めて感じました。
欲をいうならば、映画館上映の機会や見る手段が増えるなどして、こういった日本の芸術文化に関わる作品が在ることそのものが忘れられないように仕組みができることも大切だと思いました。

兼好師匠 2026年6月スケジュール(一覧)

そろそろ梅雨から夏仕様のご準備で

5月から気温が高い日も多く日差しも強く、日焼け止めと日傘が欠かせません。暑いと思えば急に寒い日もあり日々の服装も迷うことが増えました。

気温が上がってくると、慣れないうちは羽織るものなど準備せず薄着で出かけて、出かけた先の冷房で体を冷やしてしまったりします。落語会の客席などは、体を動かさず数時間座りっぱなしなので冷えやすいといえるでしょう。

水分や塩分補給も意外と大事です。外は暑くて湿気が高く、建物の中は冷えて乾燥すると寒暖差で疲れたり、知らぬ間に水分塩分が不足することも。落語を聴いて頭を使っていると糖分も適度に必要です。遊びに出かけて具合を悪くすることのないよう、そろそろ梅雨から夏仕様の準備でお出かけください。

6月も兼好師匠のスケジュール一覧作りました。
よろしければご活用ください。

兼好師匠の6月スケジュール

2026年5月31日現在

公演日   公演名 会場
2026/6/1 (月) ★発売日★
7/30 江戸落語を食べる会
歌舞伎座
2026/6/1 (月) ★発売日★
8/13 横浜・東京四派精鋭そろい踏みの会
横浜にぎわい座
2026/6/1 (月) ★予約開始★
7/23・8/19 兼好主催兼好独演会 人形町噺し問屋
日本橋社会教育会館
2026/6/2 (火) ★発売日★
10/20 桃月庵白酒 三遊亭兼好 ふたり会 No.17
~ケセラセラでいきましょう~
日本橋公会堂
2026/6/6 (土) 17:30 第46回 COREDO落語会 日本橋三井ホール
2026/6/7 (日) 7:00◆CS放送◆
CS TBSチャンネル2 落語研究会
 
2026/6/7 (日) 14:00【大阪・茨木市】
上方落語五流派競演会Vol.20
茨木市市民総合センター
クリエイトセンター
2026/6/8 (月) 18:00 両国寄席 お江戸両国亭
2026/6/9 (火) 19:00【横浜】第四十三回 にぎわい倶楽部
西のかい枝 東の兼好
横浜にぎわい座
2026/6/10 (水) 14:00 兼好平日昼の毎月連続独演会 なかのZERO
2026/6/12 (金) 18:30【名古屋】第8回中日落語会 ビレッジホール
2026/6/13 (土) 14:00【三鷹】
桃月庵白酒 三遊亭兼好 二人会 昼の部
三鷹市芸術文化センター
2026/6/13 (土) 18:00【三鷹】
桃月庵白酒 三遊亭兼好 二人会 夜の部
三鷹市芸術文化センター
2026/6/14 (日) 14:00【中野】
三遊亭兼好独演会 会場/武田修能館
武田修能館
2026/6/15 (月) ★発売日★
8/20 祝傘寿 三遊亭好楽 大塚凱旋落語会
第124回 南大塚ホール落語会
南大塚ホール
2026/6/15 (月) 18:00 両国寄席 お江戸両国亭
2026/6/16 (火) ★発売日★
9/16 渋谷で毎月落語会 令和特選寄席
伝承ホール
2026/6/16 (火) ★発売日★
10/9 名古屋・第9回中日落語会
ビレッジホール
2026/6/16 (火) ★発売日★
9/25 三遊亭兼好 独演会
~ 兼好ランドへようこそⅢ ~
博品館劇場
2026/6/16 (火) ★発売日★
10/8 古今亭菊之丞・三遊亭兼好 二人会
深川江戸資料館 小劇場
2026/6/18 (木) 12:00 しのばず寄席 昼の部 お江戸上野広小路亭
2026/6/19 (金) 19:00 人形町噺し問屋 三遊亭兼好独演会 日本橋社会教育会館
2026/6/20 (土) 13:00【横浜】
よこはま落語会 三遊亭兼好独演会
横浜にぎわい座
2026/6/21 (日) 14:00【名古屋】由瓶・兼好二人会 大須演芸場
2026/6/22 (月) 19:00 代官山落語夜咄 晴れたら空に豆まいて
2026/6/23 (火) 13:30 亀戸梅屋敷寄席 亀戸梅屋敷
2026/6/24 (水) 18:30【名古屋】落語教育委員会 青少年文化センター
アートピア
2026/6/24 (水) (仮)★CD発売★落語 怪談ばなし
柳家喬太郎、柳家喜多八、三遊亭歌武蔵、
三遊亭兼好
 
2026/6/25 (木) 16:50 しのばず寄席・夜の部
特別興行 二代目小圓楽襲名 昇進披露の会
お江戸上野広小路亭
2026/6/25 (木) 14:00 噺し問屋 本所支店その1 本所松坂亭劇場
2026/6/26 (金) 18:00 しのばず寄席特別興行
兼好・奈々福 二人会 第3回
お江戸上野広小路亭
2026/6/27 (土) 21:00◆CS放送◆寄席チャンネル
三遊亭兼好 「夫婦岩」(荻野さちこ・作)
 
2026/6/28 (日)

13:00 【横浜】浜辺の兼好2026
三遊亭兼好 独演会

横浜にぎわい座
一覧スケジュールに加えて三遊亭兼好師匠ファンサイトにも掲載しているGoogleカレンダーも掲載します。こちらは6月以降の公演予定、詳細情報もチェックできます。

いずれの公演情報もあくまでも個人で調べた内容です。最新の公演情報・販売状況などは主催者などの各公式情報も併せて確認されることをおすすめいたします。

 

6月公演ギャラリー

2026年6月~7月中旬までの公演チラシをチェック!
公演により既に予約や販売を終了している可能性もありますので、詳細は主催へお問い合わせください。
(問合せ先の情報は上のカレンダーからも参照可能です)

 

●6月

第46回 COREDO落語会
上方落語五流派競演会Vol.20
六月 両国寄席番組
六月 両国寄席
第四十三回 にぎわい倶楽部 西のかい枝 東の兼好
兼好平日昼の毎月連続独演会
第8回中日落語会
三遊亭兼好独演会 会場/武田修能館
しのばず寄席 6月 昼の部
兼好独演会 人形町噺し問屋
よこはま落語会 三遊亭兼好独演会~第二十五幕~
【名古屋】 東西落語交流プロジェクト2026 由瓶・兼好 二人会
令和八年 六月 亀戸梅屋敷寄席
【名古屋】 第三十五回 落語教育委員会
三遊亭兼好落語会噺し問屋 本所支店その1
しのばず寄席・夜の部 特別興行 二代目小圓楽襲名 昇進披露の会
しのばず寄席・夜の部 特別興行 二代目小圓楽襲名 昇進披露の会
しのばず寄席特別興行 兼好・奈々福 二人会 第3回

三遊亭兼好 独演会 ~浜辺の兼好2026~


●7月

夏の四景《夜の部》
【福島・会津若松市】2026年第28回・29回 三遊亭兼好独演会 ※昼夜公演
令和八年 七月 両国寄席番組
令和八年 七月 両国寄席
江戸東京博物館リニューアル記念イベント 『Oh!Edo寄席』
江戸東京博物館リニューアル記念イベント 『Oh!Edo寄席』日程
三遊亭兼好落語会噺し問屋 本所支店その2
初夏の夕涼み落語会 春風亭昇太・三遊亭兼好・桂宮治

【大分・宇佐市】 夏笑い兼好ばなし 音曲小すみ 紙切り八楽

なかの演芸長屋 兼好平日昼の独演会
しのばす寄席特別興行 兼好・蘭二人会 その3
第三十三回 東海道 神奈川宿寄席 三遊亭兼好 落語の世界
【仙台】 せんだい太陽劇団 飯田団地 ミニ寄席

イチオシ!

イチオシは4月にも紹介した公演です。

6月14日(日)武田修能館で開催される『第2回 三遊亭兼好独演会』は、昨年8月に同じ会場で行われた独演会の続編。能舞台で兼好師匠の高座が楽しめる会です。

背景が屏風から老松の鏡板に変わる場所ですが、師匠の落語で存分に笑いましょう。

第2回 三遊亭兼好独演会

2026年6月14日(日)
13:30開場14:00開演
会場:武田修能館 
(中野区中央1-26-6-1階) 中野坂上駅A1出口徒歩5分
地図 https://ttmnf.or.jp/site/wp-content/uploads/2022/01/access2022.pdf

出演
#三遊亭兼好

受付番号順・自由席
予約3,200円当日3,500円
※35歳以下 当日身分証提示で2,000円キャッシュバック有
※10歳以下の入場不可

予約・問合せ:丙午落語会
※Eメール・ショートメール推奨
hinoeumarakugo@gmail.com
090-3507-2021 (SMS・留守電対応)
FAX:03-3315-6795

後記

編集途中で時間をかけて作成したところがバッサリ消えてしまいました。ほぼすべてやり直し。ブログを編集画面に直接書いて修正する時にこういう悲劇が起きます。以前にも同じようなことは何度もありました(涙)書き直す気力が出ずやめてしまったものも。

スケジュール一覧は毎月出していきたいので、もっと良い編集方法探したいと思います。

 

映画『歌舞伎役者 片岡仁左衛門』「若鮎の巻」

『歌舞伎役者 片岡仁左衛門』やっと1本見れた

映画『歌舞伎役者 片岡仁左衛門』「若鮎の巻」を見てきました。予定は未定。5月は思うように出かけられず、リスケリスケでようやくポレポレ東中野へ。

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記事を読んだとて映像に感じた空気感は伝わらないとは思いますが、感想は一応ネタバレありの分類にしておきます。映画に直接関係ない見る前見た後に見知ったことも書いています。

文章では伝えきれない十三代目 片岡仁左衛門丈の所作や指導の様子、稽古から本番までを追ったドキュメンタリー映画、まず1本でも見られてよかったです。

 
映画『歌舞伎役者 片岡仁左衛門』は全6巻、上映時間は合わせると10時間46分にも及ぶ映画です。今回見た「若鮎の巻」はその最初の作品です。

第一巻 若鮎の巻 (102分)

第一巻は、上方歌舞伎若手役者の勉強会「若鮎の会」が8回目の自主公演(1987年)を行うにあたり、十三代目片岡仁左衛門が監修と演技指導をした時の記録。 出し物は『鬼一法眼三略巻』の「一条大蔵譚」と『傾城反魂香』の「吃又」。映画は、稽古風景から本舞台の上演までを映す。稽古風景では、発音や所作の、実に細部に至るまで指導する仁左衛門の様子が映し出され、稽古の熱がそのまま伝わってくる。 

製作:1992年 企画:仁左衛門の芸談をきく会 製作:自由工房

ポレポレ東中野HPより引用

気になっている方は上映スケジュールを早めにチェック

上映開始当時は混雑しているとの噂でしたが、5月最終週、平日夕方の上映回は18時台開始でも比較的空いていました。

全6巻で11時間近くあるドキュメンタリー映画ということもあり、上映スケジュールは超変則的です。私もリスケしていますし、全巻コンプは諦めてあと2本ほど見れたらと思っています。6巻それぞれのあらすじは上映館のポレポレ東中野のサイトで確認できます。

ポレポレ東中野:オフィシャルサイト

映画『歌舞伎役者 片岡仁左衛門』の上映期間は6/12(金)までですが、「若鮎の巻」の上映はあと3回。そのうち6/6(土)は当代の片岡仁左衛門丈が登壇するトークショー付き特別上映とのことなので満席必至でしょう。気になっていた方は忘れないうちにスケジュールをチェックして、事前予約してしまうのをおすすめします。

上映館は地下ですがWi-Fi環境が整備されています。開場時間から上映までの時間がやや短いので、満席でなくても一時階段やロビーが混雑していました。階段途中や建物外にベンチがあり、東中野の駅から遠くないので、お茶できる近隣のお店もあり待機場所には困らないと思います。

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あと営業妨害になるかもしれませんが、ちょっとだけ上映中の客席での出来事の愚痴を。映画館の問題ではなく偶然近くに座ったお客さんのことなのでご容赦を。

ひとつ空いて横に座った男性が開演前から扇子を扇いでいました。上映が始まると男性はその扇子を小道具のように仁左衛門丈の仕草に合わせて振ったり上げたり。頭を動かして見得きってみたりとじっとしていられない様子。次第に動きが大振りになり始終視界に入ってきました。振りがわかっている所もあるように見えたので歌舞伎通かとも思いましたが、歌舞伎の観劇通や芸事をしてる方、プロの出方なら客席で頭動くと後ろや横にどう見えるかはわかるはず。じっとしていられない性分なのでしょう。気になるのを振り切って映像に集中しようとして少し疲れました。私もリズムには乗りやすいタイプですが、客席は流石に周りに気をつけます。同じ歌舞伎でもシネマ歌舞伎のようなエンタメ色の強い映画でもないので、見入り聞き入っている時にチラチラと視界の邪魔をするのは勘弁してほしい。他の通らしき御仁達が嘲笑気味に笑う声も何度か聞こえて、不快で素人なので他の回に来た時もこうなら嫌だなと萎えました。他の映画では経験したことがなくちょっと驚きました。(愚痴は以上で終わります)

十三代目 片岡仁左衛門丈

全10時間46分ある長編ドキュメンタリー映画『歌舞伎役者 十三代目片岡仁左衛門』が17年振りに映画館でリバイバル上映される、というニュースをSNSで知ったのは4月に入ってすぐのこと。

全六巻をどう上映するのか?と思いつつ、十三代目片岡仁左衛門丈の映像ならぜひ見たいと思いました。

歌舞伎に明るいわけではないけれど、一度強く関心を持ったことがある人です。

もう何年も前ですが、国立劇場の情報展示室で上方歌舞伎の資料を見ました。そこには上方歌舞伎が存亡の危機を迎えた時代があったとあり、私財を投じて過去の資料を集め、上方歌舞伎の復興を目指したと説明されていた人物が十三代目仁左衛門丈だったのです。

当時は上方歌舞伎にそんな時代があったことも知りませんでした。けれどそのころは桂米朝師匠の興味を持ったことから上方落語が過去に危機的状況になったのを知ったばかり。落語だけでなく歌舞伎もそういう時期があったのかと思ったものです。ほんの数点だったと思いますが、展示資料に生半可ではできない復興への強い意志を感じたのを思いだします。

浪花座と我當丈

途中浪花座別館での稽古の様子が出てきました。大阪に詳しくないのですが、先日大千穐楽を迎え閉館となったのは松竹座。

名前に聞き覚えがあったのは映画『国宝』に出てきた浪花座でした。監督がこのドキュメンタリー映画を見たことが影響したのかもしれません。

実際の浪花座は2002年にすでに閉館しています。江戸時代からの芝居小屋、道頓堀五座のひとつで、五座の中では最後に閉館しました。浪花座も松竹座も継続困難な紆余曲折があったようです。

映像では別館の楽屋口のような入口が見えるだけでしたが、今は存在しない貴重な景色を見たのかもしれません。

その浪花座別館の稽古場での場面から片岡我當丈が仁左衛門丈の脇に付かれていました。

今年1月にNHKで放送された「プロフェッショナル 仕事の流儀 心で魅せる、芸を貫く~歌舞伎役者 片岡仁左衛門~」で当代の仁左衛門丈が兄として、俳優としての我當丈を語られていたことを思い出しました。十三代目は当代の父上、ご兄弟の長兄が我當丈です。

我當丈は「若鮎の会」には旗揚げ公演から携わられました。後継となった国立文楽劇場での「上方歌舞伎会」でも指導監修を長年つとめられています。十三代目仁左衛門丈の後を引き継ぎ、上方歌舞伎再興、上方役者養成に力を尽くされ昨年他界されました。映像の中では舞台での役者姿は拝見できませんでしたが、指導される中で台詞の迫力を垣間見ることができました。

若鮎の会

「若鮎の会」は若手の大部屋役者が自前で費用を出して公演を行った会なのだそうです。映像は昭和62(1987)年で8回目とありました。この自主公演は完全自費で所属会社のバックアップなどもなかったのだとか。

仁左衛門丈のご自宅、浪花座の別館での稽古の様子は指導する側も消耗するであろうことが見て取れました。こういった日々を長年過ごしていくのが役者というお仕事なのかと思いながらも使命感でご年齢を感じさせない指導ぶり。

所作台詞、柝の音 合いの手 音曲義太夫が演目の最初から最後まで頭と体に入っている仁左衛門丈。決して荒々しい言葉は使わないものの、若い人たちに伝えたいことが伝わらない時の表情はなんともいえません。

若い頃は違いなど気にせず言葉が走って鼻濁音や上方らしい言葉の調子もぞんざいになるのもわかるし、仁左衛門丈の苦い顔もわかる。

公家言葉について知るのに義太夫が大事という言葉は印象に残りました。言葉の言い回しや調子発音は芸の中に閉じ込められている。本だけあってもわからないから稽古も勉強も欠かせない。そんな風に聞こえました。

初日から長く続く稽古の映像は途中どこまで続くのかと思うのですが、その経過があって本番この場面となるという構成で、役者の芝居が出来ていく様子は興味深く見ました。

映画『国宝』も大ヒットする力のある作品ですが、歌舞伎再現のために過酷な稽古があったといえど原作があり、映画のために演出と撮影が行われた作品です。「若鮎の巻」はワンカットずつ撮影してつなぎ合わせたのではない、歌舞伎の舞台作りを見ることができる作品だと思いました。

国立劇場養成所と稚魚の会・歌舞伎会合同公演

映画とは直接関係ありませんが「若鮎の会」に似た名前の「稚魚の会」のことも気になったので調べてみました。

東京の国立劇場では、昭和45(1970)年から歌舞伎俳優研修が始まりました。その研修生や卒業生の発表の場として研修修了発表会が行われています。

また「稚魚の会・歌舞伎会合同公演」という研修修了者と俳優へ直に入門した俳優で行われる公演は、第1回が昭和63(1988)年 8月に始まり、現在は毎年恒例の会となっています。「若鮎の会」8回目の翌年のことでした。★上方歌舞伎の会は?★

私が「稚魚の会」の存在を知ったのは国立劇場を一時職場とした時でした。始めは歌舞伎を観劇する機会もなく、国立劇場が伝統芸能専門の劇場ということすら知りませんでした。そもそも歌舞伎は血筋の芸、華やかな世界というイメージがあり、俳優養成の必要性があるとは知りませんでした。

俳優完全自主公演の「若鮎の会」

「若鮎の会」は完全自主公演、「稚魚の会・歌舞伎会合同公演」は現在は国立劇場養成所の主催公演(歌舞伎俳優既成者研修発表会)なので、資金の工面という意味では全く性質が違います。

自分たちの勉強のために指導を請われた仁左衛門丈のお気持ちを語られる場面は、その意気を受けてどこか喜ばしいといった様子にも見えました。

仁左衛門丈の思い

8回を経て「若鮎の会」のお客様がつき赤字も少なくなってきた。一見お金の話でも、興行をするためには必要なこと。定期公演をすることでご贔屓を増やす。お客様に喜んでもらう公演をする。顔を名前を覚えてもらう。人気商売に必要なこと。経営と芸が分業になっているとその感覚はどこか他人ごとになる。なかなかつくことのない役をする。普段と逆の立場で役を見るとするべきことに気付ける。

お稽古、インタビュー、緞帳前のお客様へのご挨拶とつづく仁左衛門丈のお言葉。稽古初日からの集中力、細部まで繰り返し指導するお姿は全体と細部共に見ることを意識されているからこそのものだったのだと腑に落ちた気がしました。

所作は扇子の一振りも切れよく品があり、目線もブレず凄まじい集中力。伝承者として経験者として次の世代へ叡智を伝える姿は、衣装も化粧も着けない分素の迫力を感じられました。

もし観劇したこともない歌舞伎初心者だったら

この作品の他の方の感想を読んでみました。意外と歌舞伎が好きだからというものはあまり見受けられず、羽田澄子監督の作品だったからとか、歌舞伎は見たことがないまま見たという感想もありました。

歌舞伎に明るいとはいえない。けれども、以前の仕事で必要があって舞台や伝統芸能の知識は少しある。私はそんな立ち位置です。お客さん目線、劇場の表方裏方目線の経験もある。だからこそこの作品は興味深く見たいと思える映画でした。

映像は淡々と進みます。私がもし歌舞伎を見たことがない状態でこの映画を見たら、半分以上は退屈に感じたかもしれません。少なくとも17年前に上映された時にはそういう状態だったでしょう。

この10年ほどの演芸や伝統芸能、そして仕事上の体験が、仁左衛門丈や歌舞伎への関心を大きくしてくれたということがよくわかりました。劇場がなくなって寂しいどころか、公演することさえ苦労した時代の事を知る十三代目片岡仁左衛門丈のお話、やはり映画で記録されたお姿を通してもう少し伺ってみたいと思います。