直子の部屋

笑ったり泣いたり踊ったり暴れたり推し事したり。

権太楼・円楽・木久扇 がんサバイバー師匠達

柳家権太楼師匠は母と同じ生まれ年で
がんとの闘病時期も同じ頃と知って
新聞記事や本を読んだ時期がある。

 

師匠は闘病のこともマクラですることがあるが
偶然見つけた動画で、より具体的に聞けた。

 

「死んだら言い訳できないからさ~」

 

この言葉が笑えて沁みる。

生きていれば、
「いや、あの時実は・・・」って言えるじゃない。

 

#158 ゲスト:柳家権太楼さん 「Changeの瞬間~がんサバイバーストーリー」 - YouTube

#159 ゲスト:柳家権太楼さん 「Changeの瞬間~がんサバイバーストーリー」 - YouTube

 

気になっていたドラマ化のトラブルが
ドラマどころか事件になってショックを受けた。

若かったのだろうか。
どうにもならない生き死ににまで
自分の思いを込めてしまうなんて。

本当にそれを望んでいたのかと
好き勝手言わしておいていいのかと
肩を揺さぶって平手打ちしてやりたい気持ちだ。

最悪の結果といえばそうなのだけれど
死んでしまったらそこで終わってしまう

生み出した作品丸ごと
伝えたかったことが何かわからなくなってしまうのに。

 

 

自分や家族の命に関わることに真剣になると
どうにもならないことへの理解が深まる。
できることをするしかない。
格好悪くてもその自分とつきあっていくしかない
そういう大人が格好良いと感じるようになる。

老いでも病でも恥でも、受け入れている大人に目が行くようになる。

 

多分、落語の見え方が大きく変わって
落語が数段感じ取れるようになったのは
権太楼師匠と同じ時期にがんと闘っていた母と過ごしたおかげだ。

命に真剣な時期があると見えるものが変わる
辛いことのほとんどは命に関わらないと気が付くし
自分の生き死にをどうにかしようなんて考えなくなる。

人を笑わせ明るくする人の見方が変わるし
辛い苦しい経験が時間と共に別のものに変わる。

どれも後から気づいたことだけど。

 

この動画はがん経験者へのインタビューをラジオ番組として放送しているものらしく
他にも落語家さんのものがいくつもあった。

その中に六代目の三遊亭円楽師匠、林家木久扇師匠のものもあり
早速見てみる。

 

#74 ゲスト:三遊亭円楽さん 「Changeの瞬間~がんサバイバーストーリー」 - YouTube

#75 ゲスト:三遊亭円楽さん 「Changeの瞬間~がんサバイバーストーリー」 - YouTube

円楽師匠はとてもお元気そうで
亡くなる4か月ほど前という時期を思うと驚く。

師匠らしい語り口で笑わせてくれて
客席で見た国立演芸場の高座へ病院から通った話もされていた。

 

#7 ゲスト:林家木久扇さん 「Changeの瞬間~がんサバイバーストーリー」 - YouTube

#8 ゲスト:林家木久扇さん 「Changeの瞬間~がんサバイバーストーリー」 - YouTube

林家木久扇師匠は、今の方がお元気そうだけれど
骨折の前に二度もがんの治療をされているイメージがない。

NHKの「林家正蔵の演芸図鑑」で正蔵師匠と対談したのを見たばかりで
仕事ができない時期に気にするのは「経済」と言うところが
師匠らしくて見習いたいところで可笑しく笑わせて元気をもらう。

テレビの対談で聞いたところでは支えている数がすごい。
ご家族だけでなく一門と言うご家族がある環境は
こちらが笑いながら聞かせてもらう通りのことだけではないだろうとも思う。


林家正蔵の演芸図鑑 林家木久扇 タイムマシーン3号 五街道雲助
(NHKプラス)配信期限 :2/4(日) 午前5:50 まで

https://plus.nhk.jp/watch/st/g1_2024012802539

 

お三方とも共通するのは「落語ができるかどうか」

落語ができれば大丈夫と思えるのが羨ましい。

 

高座ではない所で聞きたい落語家さんの話は
こういうことだな、と思う。

落語は案外と生きる力をくれる。

 

あの人気の師匠もがん経験者なのかと思うと
楽しそうなお仕事にもご苦労もあるのだなと思うけれど
楽しませてくれる師匠方は
重い話もそう感じさせず聞き易くしてくれる。

格好が良い芸人にもっと聞き耳を立てたい。