最近、会話が足りない。
最近というか、一年半ぐらい。
完全に諦めてしまったのが一年ぐらい。
話せなくなってしまった、というのか。
後ろ向きなことばかり浮かぶようになって
口から出しても周りに迷惑をかけるし
口を塞いでも頭の中で増幅してしんどい。
元から言葉は上手くない。話も長くなりやすい。相手が面白いと言ってくれても、長くなるのが気になる。けれど話すのは楽しい。
初めての人でも話しかけるのは抵抗がない。相手を知るのは面白い。ただ付き合い方には慎重だ。大概誤解を受けている。
気の合う友達ができても、付き合いかたの波が激しい。仕事で余裕がなくなれば連絡も取らない。煩わしいだろうとこちらからの連絡も遠慮する。悩みがあっても、暗い話は聞きたくなかろうと思ってしまう。逆の立場なら聞いてあげたいのに。そういう話は面倒だという顔を何度となく見た。他愛のない話で長電話していた頃が懐かしい。とくに身にならない、けれどくだらない雑談は気持ちを軽くしてくれる。気の合う相手なら尚更だ。
落語で推し師匠に出会って落語の話と推しの話でキャッキャできる仲間が増えた。同じ頃大変な時期を支えてもらった職場から離れることにした。大切な人達との別れもあった。数年経った今も少し状況が似ているけれど、明らかに違うのが人と会話する量だ。何処にいても話しかけることを控えたまま。不機嫌になりやすい。落ち込みやすい。大事にしていた話しやすい雰囲気は丸ごと取り上げられてしまったような気持ち。それがこの一年半。
それまで、会話で糸口を掴んできたのに。コロナ禍でも。コロナ禍だからこそ話すことで力をもらえたことも多かった。
率直に話し合い、くだらない話で笑い合うのがどれだけ心を安定させていたか。大切だと思っていても、個人の優先順位だとおろそかにしてしまった。もっと早く、あの場は平気な人に任せて逃げればよかった。選択に後悔が残る。
仕事でも暮らしでも、率直に話せる相手がいたらそれほど心強いことはない。聞いてくれる仲間がいたら安心できる。暮らしの中で区別せず仲間でいられる人が欲しい。
書いてみるとややこしい。目を閉じて、ほんの少し頭の中を空にできた時に浮かんだこと。なるほどな、と思ったものの、書いてみるとこれほど長くなる。