直子の部屋

笑ったり泣いたり踊ったり暴れたり推し事したり。

お腹がキュッとならない落語会って(2)

 

entsunagi705.hatenablog.com

個人的に安心して楽しめる落語会の肝、の話。
あくまで個人的視点としてお楽しみください。

 

当日の開場から開演と終演から最後のお客様を送り出す所

 

これも今日の感情面が半分ぐらい含まれているのですが、今日ひどい目にあったから、ということではないのですよね。単純に時間の算数みたいな話です。

1人のお客さんとして行くならどーでもいいことなのですが、例えば30人入る会場と100人入る会場で30分前から受付して全員に当日精算してからチケットをお渡しすると想定すると、1人あたりの時間はどれぐらい違うでしょうか。

1000人の会場。係員が確認してもぎるのと、コロナ禍にあったように自分でもぎってもらうのとではかかる時間はどれぐらい違うのでしょうか。

普段からそういう仕事をしている係員と、落語会はやったことがあるけれど大きな会場は初めてです。チャレンジです!という応援する落語家さんがいる素人の方の違い。
落語をたくさん聴いてきて想像力が豊かであっても、大きく差が出てしまいます。
仕事や何かでホールを借りてイベントをしているような人でもない限り、いきなりスムーズにはいかないでしょう。

落語仲間が落語会の主催となれば、受付の時点でご挨拶やら雑談も出ますし、当日精算だと聞いていても事前に準備している人の方が少ないでしょう。ましてや普段から落語を聴きにくることがない人なら、誘われるがままに受付までたどり着いて、そこから財布を探し始めることもあるでしょう。年齢も様々、手の早い遅いもある。すんなり支払いをしてくれるか、スムーズに行ったとしてつり銭を準備しながらお渡しするチケットをパッと出せるとも限りません。それでも開場から開演の間にお客さんに席についてもらわないことには幕が開かない。

なのにチケットを持って来た人と当日精算の人と一緒に並ぶ。列が長くなる。開演が近づく。余裕を持って来たはずなのに、ただ並ぶしかないなんて・・・不安すぎます。

知らなければただ待てばよくて、列がなくなるまで開演したりしないだろうから待つしかないね、となるわけですが、、、開演が遅れれば公演時間は短くなります。ホールなどの場所借りをしたことがある方ならご存知の通り、大概の会場には完全退館時間があって、カラオケのように時間が来たら追加で延長を気軽にできる所ばかりではないんですよね。特に落語会は夜公演だと時間はシビア。段取り考えないと借りた時間を超えます。つまり開演が遅れたら演る内容も仕切りなおさないとならなくなる。
予定通りやって終演が多少遅れたって謝って待ってもらえば良いじゃないか、待たせるといっても大した時間じゃない、なんとかしれくれりゃいいだろ、というのは落語会にきてヤイヤイいうオジサン仲間の発想です(笑)
ここが肝だという理由は信頼に関わることだから。寄席だろうがホールだろうが借りる場所は貸す人がいる。オーバーすれば待つ人がいる。つまりコスト増。一発お祭りイベントならその場限りでごめんなさいでもよいでしょうが、また借りたいなら、というわけです。そんなに脅すこともないのですが、会場が大きくなればなるほど遅れは大事になって信用に関わる。
落語家の玄人と素人の違いは時間を守れるか否かだと言ってマクラで笑わせてくれる師匠もいらっしゃいますが、落語家はそれができるからごく当たり前に落語会を寄席でもホールでもできるのかもしれないし、小さい場所でばかりやっているとできない経験が大きな場所でできるということかもしれません。

落語好きが高じて仕事の段取りなんかも変に知ってイメージできてしまうから
「もうこんな時間なのに仲入り?怖い・・・」なんてお腹がキュッとなってしまうけれど、手伝いで使ってくれれば役に立ったかもしれないのに残念。

応援したい落語家さんの役に立てたらよかったのに、と思いつつ落語会には客で行きたい。できれば世俗を忘れたい。忘れられないと落語会に行く意味がない。
今夜はいろいろ思いつつお尻が痛くなったりお腹が減ったり疲れたりで悶々としてこの部屋で愚痴てしまったけど、そのうちあれは大変だったと笑い話になるでしょうね。