直子の部屋

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1/5 つれづれ 大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」で描かれる世界たのしみ

いよいよ今年の大河ドラマが始まりますね。

大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」 - NHK

www.nhk.jp

蔦重を語るのに欠かせない吉原は、落語を聴いている人にとっては「悪所と呼ばれていた」と聞いても、人情もあったと想像する場所。

一方で、今の時代の人達には「文化を生んだ場所なんて美化をするな」というイメージjも強いそうで。去年東京芸大美術館で開かれた「大吉原展」は開催前のPRでSNSが炎上して学生時代から浮世絵に触れていた身としては心底驚いた。

「大吉原展」に開催前から批判 負の歴史の見せ方は:朝日新聞デジタル

リンク貼った記事の見出しもどうかと思いますけどね。負の歴史。なぜ吉原が出来たのか、風紀が乱れた江戸にルールを作った歴史でもあるのに。良くない噂がかわら版や人の口から流れて騒ぎになるのは昔も今も変わらない。

炎上させる発言をする人はどうしたくて語るのかわからないけれど、吉原が生んだことが日本の文化に繋がることは間違いない。

吉原と浮世絵をはじめとした出版メディア。あそこに美人がいるよ、と評判になって吉原だけじゃない、茶屋にも小町がいるよ、あの役者も評判だよと噂が広まり人が見に行く。憧れのアイドル、推し、それを見せる浮世絵。太夫が客をもてなし話を聞けるよう本で教養を身に着けて行ったことも知って欲しい所だ。

今回の大河ドラマで江戸時代の人情や情熱から生まれた文化と日本人らしさのいいところが伝わると良いと思う。そして浮世絵の面白さも!

 

大河ドラマ「べらぼう」見て頂戴スペシャル|NHK

3日に見た紹介番組はわくわくした。30年ぐらい前は、まだ浮世絵に興味をもつ学生や若い人は少なく感じて、興味があると同世代に話すことさえちょっと抵抗がある位だった。

今はSNS発信でも浮世絵の面白さや魅力が発信され、各美術館の展示も工夫されて良い時代。番組の中でも本来よくよく近づいて実物を見ないとわからない空刷りや雲母摺(きらずり)まで紹介されている。浮世絵は絵師だけのものではない、超絶技巧チームあってのものなのだ。ドラマの中でその魅力が伝わる可能性も感じられて楽しみだ。

描く人だけでなく技を伝承する人や興味を持って応援する人、新しい形にするアーティストや現代の蔦重が増えるかもしれない。

海外の人達にとってはアートとしての価値が評価されることが多い浮世絵。日本人が蔦重の物語を通して、本や浮世絵が庶民文化として楽しめたことが知られると良いなあと思う。文字ばかりの難しい本もあれば、今の写真集やガイドブック、漫画に繋がるような見て楽しめるものもたくさんある。絵解き判じ絵や見立て、双六やコラボもの、擬人化と、今でも子どもも大人も楽しめるものも出てくるかもしれない。

 

先日読んだ渋沢栄一の「論語と算盤」的に考えれば、人情から動いた蔦重の行動が出版を公益性と競争が生む事業にした、アイデアが喜ばれ技術を競う実業でもあった、技術も発達し、広くたくさんの人に利を与えたのかもしれない。出版で文化や流行が情報として広がった時代の良い側面が知られて、日本の文化は昔も今も格好良いじゃないか!という流れが出来て欲しい。もっと知りたい、とたくさんの人が思って動いたら楽しい。

SNSで批判する人達も昔から同じような人がいたはず。なにしろ人が考えていることのほとんどは不快なことらしい。快なことは少ない人で1割なのだとか。3割の人は珍しいとか。自分で意識したり好奇心を持って見ていると、好みが見つかるのかもしれない。

 

紹介番組を見ていて、学生時代に恩師を始め浮世絵を国際的に調査研究していこうという活動を活性化させようと動かれていた先生方が思い浮かんだ。間に日本の経済状況も変わり、台頭するメディアも変わり、文化継承に使われる予算も大きく変わっただろう。この数十年の間活動を続けられ引き継がれてきた専門家の皆さんの歴史文化研究の結実を見る予感もする。

ここで江戸東京博物館が再開すればな!と思ったけど、まだらしい。でもいろいろ楽しそうな関連イベントがあるようなので、行ってみたい。


NHK放送博物館 大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」展
 https://www.nhk.or.jp/museum/event/

 美術セットスケッチ画、見てみたい。
 放送100年だし博物館も行ってみたかったんだった。愛宕神社にもお参りだ。

NHK大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」パネル展in台東区
 https://event.nhk.or.jp/e-portal/detail.html?id=2018

 「べらぼう」の世界を背景に撮影できるフォトコーナー、ちょっと楽しそう。
大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」
 NHK×江戸博 スペシャトークイベントin浅草
 https://event.nhk.or.jp/e-portal/detail.html?id=2072

 現在募集中のトークイベント。何が聴けるかわからないけど気になる。

●特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」
 https://event.nhk.or.jp/e-portal/detail.html?id=1807
 https://tsutaju2025.jp/

 春に東京国立博物館でも関連展覧会。蔦重が注目されることで、学生時代に大好きだった歌麿作品がまたたくさん見れる年になりそう。写楽の役者絵も改めて見たい。
 

tsutaju2025.jp

 

あと、落語好きとしてこっそり楽しみにしているのは、知ってる落語家さんが出てるじゃん!という場面に出くわすこと。歌舞伎俳優さんも見たいなあ。去年の小遊三師匠の良い台詞はうれしかったなあ。

自由図書に学生時代には手をつけなかった浮世絵や黄表紙も入れてみたいかも。

 

entsunagi705.hatenablog.com