元日を過ぎると、例年私のSNSのタイムラインは芸人さん達の黒紋付き写真でいっぱい。毎年恒例の好楽一門のお写真に加え、兼好一門の写真も!年始からうれしい!
あけましておめでとうございます!本年も兼好一門をどうぞよろしくお願い申し上げます🐍🎍 pic.twitter.com/8cpi72qugE
— 三遊亭兼好 | 絵日記 (@sanyutei_kenko) 2025年1月1日
正月二日は家でのんびり演芸番組を見ようと思っていたのですが、予定を変更して落語初めに出かけてきました。
出掛けた先は好楽師匠の寄席、池之端しのぶ亭です。
以前から行ってみたいと思いながら叶わずにいたので、毎年恒例で番組はお楽しみ、誰が登場するかわからないとだけ聞いていた池之端しのぶ亭初席。落語初めで初めての場所へ行くので初尽くしにしようと初日の1月2日昼席へ伺いました。
初めての場所だから少し早めに行こう、と思うもそこは鈍間な私です。アラーム何個も掛けて準備も割とオンタイムのはずが遅れていきます。その上考えなしで早いルートをGoogle先生に尋ねた結果、上野駅から上野のお山と上野動物園、しのばず池を徒歩で横切って行くルートで向かいました。
上野駅不忍口からアメ横を横目に上野動物園の方へ。アメ横だけでなくどこもなかなかの人出です。不忍池の辯天堂も動物園の入口近くまで列。お正月に行く習慣がないので物珍しく、急ぎながらもお上りさんで楽しく歩きました。道すがら広重の浮世絵「名所江戸百景」で有名な清水観音堂の月の松、五条天神社、上野東照宮の鳥居、池之端児童遊園の都電車両が見れました。

そしてとうとうやってきました池之端しのぶ亭!
あ、あの後ろ姿は鯛好さんかな?(正解でした)

予約で満員御礼とのことでいっぱいのお客さん。ミニ椅子に無事着席。お家感があって人が多いのにどこか落ち着きます。着席するとほどなく開演となりました。
今年初めての落語は好好さんとなりました。しのぶ亭の高座で好好さんを見るのは既視感がすごい。王楽師匠のYouTubeチャンネル見過ぎているのかも。今年は王楽師匠が七代目円楽襲名、夏以降も圓楽一門会の祝い事が続くとのことでした。好好さんから聞くというのが面白い。公式に発表されるのが楽しみです。
好好さんは王楽師匠から稽古をつけてもらったという「寿限無」を。見ているとハラハラするのが好好さんらしいのですが、すこし古い言い回しを残すような雰囲気が王楽師匠からの落語という感じがしました。
次に登場したのは王楽師匠。ハラハラする気持ち、師匠も同じだった模様です。今年は襲名披露興行もあり、3日にも13:05から放送のNHK「新春生放送!東西笑いの殿堂2025」で落語を披露されるのだとか。好好さんをみてハラハラしたからか、与太郎噺「牛ほめ」へ。与太さんの調子っぱずれが聴き易く楽しい一席でした。
そして次は好楽師匠!しのぶ亭初席ということでしのぶ亭がもう13年目になること、江戸時代幕末の頃には今とは違ってしのぶ亭のような家を改装したような寄席が360軒もあって町内にあるから歩いて行けたんだ、なんて話をしてくださる。
好楽師匠が若手の頃には名人上手が勢揃いだった、なかでも柳朝師匠(八代目林家正蔵、後の彦六師匠の総領弟子で好楽師匠の兄弟子)が大好きだったといたずら好きのエピソードが。これは。来るぞ。予想した通り「胡椒の悔やみ」
師匠がよくかけられるのか、偶然かわからないのだけれど好楽師匠の「胡椒の悔やみ」によく当たる。なので最初は「またか・・・」と思うのだけれど、好楽師匠が笑点では見せない満面の笑顔と満面の苦い顔を繰り出したり、めちゃくちゃうまい悔やみが飛びだすので結局毎度楽しい。今回は胡椒を振りかけられた笑い上戸のヒーヒーする悲鳴が特に滑稽でこちらも早々に笑ってしまった。
ここで仲入りに。鯛好さんがお客さんをかき分けて窓を開けて換気。加えて毎年恒例らしい日本酒のカップ販売。最近完成した圓楽一門会の手ぬぐいも販売されていた。日本酒は昨年まで一杯千円だったそうだが、今年はお気持ち制だとか。元日お神酒用意しなかったなと思っていたし、せっかくの機会なので一杯いただいた。おつまみのお菓子つき。ぽん太さんが紙コップに注いでくださった。お酒の名前失念。この数年の自分にない行動も、楽しめている。ちょうど目の前にあったミニ椅子で一杯やってる形に。

ちびちび飲みながら落語とは、これも寄席ではしたことなかったかも。おサレな落語会で1ドリンクはあれど、しのぶ亭で日本酒はひと味違う。
そんなことを考えていたら好太郎師匠が出てきた。呑兵衛の代表格。師匠はいつもFacebookでいつだれと飲んだか披露されているのが可笑しい。落語も「親子酒」ときているので、こちらもお酒が楽しくなる。ほどよく緊張が解れるという意味では毎回一杯ひっかけるぐらいが落語を楽しむのはいいのかもしれない、なんて気分になった。さすが好太郎師匠、心得ていらっしゃる。
次に登場したのが沖縄出身の漫才コンビばいそん!つい先日ばいそんの井上さんが2/2つくばカピオホールで行われる三遊亭兼好独演会に出演されるとXでポストされていたのを見たばかりだったのでわーい!と喜ぶ。自己紹介もしりとり漫才も品が無いから抜くはずのネタを言っちゃったのも笑った。
次はだれなんだろうな~と思っていたらめくりが変わって声を上げる人が。人の頭を掻き分けて「兼好」の文字が見えガッツポーズ!兼好師匠が昼席トリでした。知らずに行ってるからうれしい!
医療事故で多いのは家庭内での薬の飲み間違い。年齢が上の師匠方が火鉢を囲んで座っていると、ひとりがそうだ、と薬を飲み始める。すると他の人も飲み始め「それ、何の薬?」「頻尿の薬」「・・・ちょっと交換して」なんていうことがある、と笑わせる。
落語は「粗忽の釘」箪笥を背負って迷子になっていた件で大事件が起こっていた。背負っていた箪笥を避けた担ぎ屋台の蕎麦屋が卵売りにぶつかって卵が割れて喧嘩騒ぎ。騒ぎの決着を着けようとお役人に申し出ると喧嘩両成敗ということで、皆で卵を買ってやれということになった。箪笥を担いでいた粗忽な男は相手にもされず、彷徨っているうちに前の家に着き大家さんに送ってもらった。という話を箪笥を担いだまま話している、という段がいつも笑える。毎回楽しみな隣りへ謝りに行っておかみさんとの馴れ初めを散々話して帰る「赤い腰紐の縁」も聴けた。ほろ酔いで兼好師匠を聴けたお正月。来てよかった。
番組:
寿限無 好好
牛ほめ 王楽
胡椒の悔やみ 好楽
ー仲入りー
(日本酒&圓楽一門会てぬぐい販売)
親子酒 好太郎
ばいそん
粗忽の釘 兼好
帰りには鯛好さん、王楽師匠にご挨拶できました。YouTubeは本当に楽しませていただいているのでお声掛けで来てラッキー。
しのぶ亭のお隣に神社があると聞いていたので、御参りで来て更に大満足。
行きは上野から行きましたが、帰りは御徒町まで散歩。
不忍池をまわって鈴本演芸場、上野広小路亭、上野の初売りの賑わいも。初めてもらった時怖すぎて美味しかった文楽人形焼の亀井堂さん、ここだったのか~など。
帰ってきてカラーで蘇った古今亭志ん生師匠と三代目金馬師匠の落語を聴きながら夕食を作り、伯山さん登場の「歌舞伎生中継」では壱太郎さん右近さんの素敵な舞踊「二人椀久」と隼人さんの歌舞伎版「大富豪同心」も後が気になる所まで解説付きで楽しみました。
そのまま続く「芸能きわみ堂」で気合の高橋秀樹さんの口上を聞き、再び登場の隼人さんの「越後獅子」を動くお江戸の風景浮世絵で楽しんで。食事をして筝アーティストLEOさんの演奏を聴きながらうとうと舟漕ぎ。帰ってからも盛り沢山でしたがいい日でした。
年末年始で毎回気持ちが切り替わりやすくいい気分なのは良いのですが、後でツケがこないように程よくいきたいものです。でも寄席楽しいと、また行きたくなってしまいますね。