もうひと月以上前になってしまったけれど、徒歩10分で行けるカフェの落語会へ行って来た話。記憶がいつも以上に定かでないので思い出として書いてみる。
1年以上前にカフェに初めて行ってから、年4回開いているらしい落語会にはタイミングが合わずのまま。お花見シーズンにお店の扉に貼ってあったチラシでようやく日程を確認し、直前にようやくカフェにも伺えて落語会にも行くことに。

以前ブログにも書いているのだけれど、このカフェのオーナーさんは先代の金原亭馬生師匠の追っかけだったという落語好き。年に4回お店の休業日に落語会を開かれている。
お名前の通りくつろぎカフェ。ただ、近くにある蛇窪神は巳の日にとてもたくさんの参拝者で賑わう。そこから来るお客さんでお店はいっぱいに。昨日(土曜)も巳の日で神社の前には雨の予報なのに隣にある学校の中にまで参拝者の列が伸びていた。ああ、そうだった。一応店の前を通ってみたけど大繁盛。コーヒータイムは諦めた。代わりに落語会へ行った後Xにpostだけしたままになったけど、ブログで振り返ろうかという気になった。
くつろぎカフェやまぼうしさんの落語会は三遊亭好一郎師匠とご縁があり、オープン直後から落語会をされていたんだそうだ。変わらず年に4回続けて4月で30回目とのこと。場があるとはいえ、すごいペース。初めて伺った時に店内にびっしり並んだ落語会の演目一覧を見て驚いたものだ。


去年のお正月撮影。良く知った円楽一門会の前座さんや二ツ目さんの名前も

開いている扉の隙間にもお客さん!みっちり!
カフェに着くと普段の営業時間とは違う様子。入口の扉までいっぱいのお客さん!
なんとか店内に入って席を確保。いっぱいの客席とはいえ30人弱位だろうか。薄手のカーディガンを裏返しに着ていたらしく、後ろのマダム達が教えてくれた。わかりにくいデザインだったけど徒歩圏内でよかった。そんなやりとりも和やかにできるアットホームな感じ。マダム達は2回目、お隣の男性はオーナーさんの以前の仕事仲間で、毎回ではないけど度々来ているとか。カウンターにはお水やコーヒーなどが準備されてるホスピタリティ。
第30回西大井やまぼうし落語会
— 直子 (@Entsunagi705) 2025年4月20日
歩いて行けるカフェの会にようやく行けました。
目薬 好一郎
つる 愛二郎
悋気の独楽 好一郎
仲入り
クイズ
紺屋高尾 #三遊亭好一郎
見知らぬ方とも和む客席。円楽師匠トートバックがマダムに好評(笑)
30回目記念クイズ難問で盛り上がり紺屋高尾。良い時間になりました☺️ pic.twitter.com/FpWANSChhx
開演して愛二郎さんが出てきた。開口一番だと思っていたら、なぜだか呼び止められてめくりを「好一郎」にして戻っていき、好一郎師匠が高座に上がった。
段取り違いだったのかな?と思っていると、好一郎師匠のお顔つきがぼんやりして見える。聴けば昨夜は好楽師匠とかなりいい時間まで飲んでいたんだそうだ。好楽師匠の方が元気で付き合うのが大変なご様子。前の日の土曜日に家事をしながらTBSラジオ「ナイツのチャキチャキ大放送」を聞いていたのを思い出した。好楽師匠がゲストに出ていて、「ラジオの後は円楽の襲名披露興行だから打ち上げが楽しみで」と言っていた。好楽師匠が楽しみにしていた打上げで好一郎師匠もずっと打ちあがっていたんだな。お疲れさまです、なんて思いながらマクラを聞いた。
ナイツのちゃきちゃき大放送 Podcast ゲスト「落語家の三遊亭好楽さん」(2025年4月19日)- YouTube
一席目で『目薬』を始めたのでちょっとギョッとした。自分が初めての会というだけで他はご常連も多かろうと思うんだけど、女性のお客さんもけっこう多い。好一郎師匠こういうネタ選びの人なのか?それともリクエスト?なんて思いながら聴く。こちらの方が勝手がわからず緊張して高座より周りが気になってしまった。
次に愛二郎さんが上がって『つる』を元気に。この日に行こうと思ったのは好一郎師匠に加えて最近聴ける機会がなかった愛二郎さんも出ると両国で聞いたのが決定打だったので楽しく聴いた。
好一郎師匠の二席目は『悋気の独楽』。以前『紙入れ』を聴いた時を思い出す。好一郎師匠がしなを作る女性をやると、私から見てなまめかしすぎて流し目あたりは見てられない。ニンには合ってるのかもしれない。強気だったり色気で迫る女性像は、兼好師匠で見る時としていることはや言っていることはさほど変わりない。なのに何かが違う。上手く言語化できない。好一郎師匠はどこかお金持ってるお姉さんに養ってもらえそうな雰囲気がイメージにある。完全に偏見だけど。あくまで個人的な意見ですから。
仲入り
人がいっぱいの店内を出て、表の緑のテラス席になっている所でやや休憩。後ろのマダム達のひとりの女性と話すと、以前近くに住んでいて、近所の友人と来られたのだそうで、近所の話題に花が咲く。先輩世代なので、結婚や子供、仕事の話など聞かれ始めたのでお茶を濁す。話を広げようと悪気なくされることなので平気ではあるけれど、嫌な思いをさせられたことも過去にはあるのでこういう時はサービス精神は控えめに。程よく地元の話を聞かせていただけたのは有難かった。田舎者なので東京の学校事情などはそれこそ子供もいないので無知そのものだ。このカフェは落語会でなくても地元の話題が耳に入るのがいいところ。席に戻ると持ってきた円楽師匠のトートバッグが良い色で素敵とマダム達に大好評。円楽師匠のお好きな明るいグリーンが心を掴んだらしい。襲名披露公演に好一郎師匠もたくさん出ていらっしゃるので盛大に宣伝しておいた。残りの時間でコーヒーをいただく。
記念クイズ大会
仲入り明けは前半に好一郎師匠からも発表されていた30回記念のクイズ大会。落語にまつわるもの、やまぼうしさんのお店にまつわるもの、好一郎師匠にまつわるレアクイズなど三択問題11問。クイズの問題が客席に配られ、筆記用具が無い人に書くものを渡したりしてまずは皆でクイズを回答する。
落語の演目の漢字問題とか、好一郎師匠が好きな食べ物はとか、やまぼうしさんで師匠の真打昇進で贈った幟を作ってもらったのはどこか、などの難問も。好一郎師匠が問題を読んだりして「ヒントっていうか、わかる人いますコレ?」なんて言い、客席も隣同士でどれだろうねえなんて言いながら和やかな雰囲気で回答していく。
回答時間が終わると答え合わせ。あてずっぽうの人も、わかっていたひとも当った外れたで大盛り上がり。正解した数で上位の方には師匠からサイン色紙や手ぬぐいのプレゼントもあった。後で聞いたら、今回は記念の豪華版だったけれど、落語ではない企画も毎回ひとつはなにか入れているんだそうだ。
最後の一席は『紺屋高尾』
ひとしりき盛り上がって時間は押し気味の様子。周辺地域は夕方5時のチャイムが鳴るので「うまくかわしながらやります」と落語に入る。
序盤にカウンター中のオーナーさん達がなにやら話している。そのうち郵便屋さんが後ろから入ってきたりして狭い空間で気が散っていたのが、話に引き込まれていく。好一郎師匠の人情噺は初めてだったろうか。久蔵が高尾花魁に事情を明かす場面、高尾が久蔵へ言葉をかけて夫婦約束する場面に聴き入った。年季明けに駕籠でやってきた所はあっさりとしているのがまた師匠らしく、無事に結ばれて良かったなあという心持ちで聴き終えた。人情噺を好んで聴きに行く方ではないけれど、好一郎師匠で聴くなら人情噺また聴きたいなあという印象を持った。
やまぼうしのオーナーさんもご挨拶されて第30回目のやまぼうし落語会は無事終演。
後に師匠方も交えて希望の人で軽い打上げのようなことをすると聞いていたので、よくわからないけどせっかくだし近いので参加してみることに。
参加する人達でテーブルやいすを並び替える。オーナーさんや演者さんを入れて12~3人はいただろうか。いつもは師匠に質問したりと軽くやっているそうだが「今回は特別」ということだそうで、寿司桶にビールなど出てきて乾杯。
初めて参加するというのに花魁の落語があったので「べらぼう」の話を出したり、上に書いたラジオの話など振っておしゃべりおばさんになる。久しぶりに見た寿司桶とビールのせいにしたい。普段ブログに書いている様な落語がきっかけでしている調べ物のことから地元の話までやや出過ぎたかもね、という反省をするぐらい喋った。
前の日に好楽師匠がラジオで話すのを聴いていたり、大宮での円楽師匠の襲名披露で話題に出たらしい『牛ほめ』のルーツ話など、偶然見聞きしていた話が話題になった偶然もあったし、参加されている方々がご常連ということもあって先陣切って話そうとがっついていたのが私位しかいなかったのかもしれない。好一郎師匠は相槌上手という感じで、好楽師匠や円楽師匠の話題は特に反応してくださる。「べらぼう」の話はつきあいで来たらしい女性陣の反応がいい。地元過ぎる地元の神社の話などは愛二郎さんが「地元ネタですね」とすかざず突っ込んでくれる。その流れでカフェのオーナーさん宅は蛇窪神社の氏子総代だったらしいことを知って驚く。カフェに行った時に耳に入る話題にも合点がいった。愛二郎さんと愛楽師匠の話しができたのもうれしかった。
新宿や池袋へも落語を聴きに行く方が危機感を感じているという話をしていた。つばなれしない寄席も時々あるのだそうだ。落語家さんがとても増えたからじゃないかと言っていたけれど、私が行く落語会や寄席では近頃はまず見ない。出演者を聞いても力量や知名度がない師匠方でもない。落語を聴くといっても幅は広い。落語への危機感と言うより御贔屓の師匠への危機感だったんだろうか。落語家さんはとても増えた、のに前座さんは近頃足りないとも聞く。冷めた言い方になるけれど、会社員ではない個人事業主という意味では昇進していった後が大切というのは他の商売と同じで、後進を育てるところまで考えれば経済面や育成力も必要なご商売だ。こっちが出来ることは客で行くこと。落語会を開いて続ける人は本当に体力あると思う。
毎回落語会の告知情報が直前になる、店にあるチラシしか見たことがない、というツッコミを師匠とオーナーさんにすると次回の日程だけはその場で決定した。ご興味ある方は7月にぜひどうぞ。勝手に書いているので、変更がある可能性があります。詳細はお店にお問合せください。(こちらももし詳細わかったら更新します)
第31回 西大井やまぼうし落語会(仮)
日程:2025年7月27日(日) 時間未定(午後)
会場:くつろぎカフェやまぼうし (品川区二葉3丁目3番5号)
出演:三遊亭好一郎 他
https://yamaboushi.shopinfo.jp/
少しおしゃべりが過ぎたので、お開きの後は好一郎師匠と愛二郎さんにご挨拶して早々に退散した。でものんびり帰っても15分ぐらいで家に着いちゃう。こういう場所なら落語会の打ち上げも参加する気が増す(笑)
基本的には推し追っかけだけれど、最近は区内や近くの落語会へ行く気になってきた。近郊の人と話す機会が近頃減っていたのが、この落語会の後にまた増えた気がする。タイミングが諸々合えば、ご近所さんを誘ってみるチャレンジもするかもしれない。いきなり落語会、というよりまずはお茶しに。ソロでもまた行こう。

